Googleは米国時間6月12日、同社のAI「Gemini」に新機能を追加し、「Googleドライブ」に保存されたPDFファイルに対する要約カードの提供を開始した。
Googleドライブ内のPDFファイルを開くと、Geminiが文書の内容を自動的に要約し、「提案書のドラフト作成」や「履歴書に基づく面接質問のリストアップ」など、次のアクションを提示される。提示された選択肢のいずれかを選ぶと、Geminiはサイドパネルを表示し、ユーザーのリクエストに応じて支援する。

提供:Google
これまでは、PDFファイルの内容を要約するには、ユーザーが自分で操作して依頼する必要があった。その機能も要約だけに限られていた。
Googleはブログ投稿で、PDF要約カードについて「ファイルの重要なポイントを簡潔に伝えることで、作業時間の短縮につながる」と説明している。また、「関連性の高いクリック可能なアクションを提示することで、Geminiをすぐに活用できるよう支援する」としている。
筆者はこの新機能を、地域団体が申請した助成金に関する全120ページの文書で検証してみた。Geminiはこの長文を約500語、8つの箇条書きに要約し、内容の把握を大幅に容易にした。さらに、助成金の目的や対象範囲に関する追加の質問候補も表示された。
同機能は現在20言語で利用可能となっている。利用するには、Googleドライブ上のPDFファイルをダブルクリックで開くだけだ。ファイルを開くと、コメント欄が表示される右側に、Geminiによる要約カードが自動的に表示される。
同社によれば、Geminiが「Google Workspace」に導入された当初、Googleドライブ上のPDFファイルは新しいブラウザータブで開かれ、サイドパネルを通じてGeminiの機能が利用可能だった。しかし現在、PDFファイルはオーバーレイ形式でプレビュー表示される仕様に変更されている。従来のように新しいタブでPDFファイルを開きたい場合は、Googleドライブの設定から表示方法を変更できる。

提供:VINCENT FEURAY / Contributor / Getty
この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。