KDDIは6月17日、東京都の「データセンター高効率化実装促進事業」に採択されたと発表した。AIデータセンターへの水冷技術導入を促進し、省エネに貢献する。
データセンター高効率化実装促進事業は、「KDDI Telehouse渋谷データセンター」で進めている、水冷技術の導入検証と冷却性能の向上に向けた取り組みを加速するとともに、都内データセンターへの水冷技術の導入を促進することで、東京都が掲げる省エネルギー対策への貢献を目指すもの。
今回の事業で得た知見を活用し、2025年度中の本格稼働を予定している大阪府堺市におけるAIデータセンターの環境負荷低減にも取り組む。
AIの急速な普及により、各地でデータセンターの建設が進んでいるが、高度な計算処理や大量のデータ処理に対応するため、電力消費量の増加が大きな課題となっている。
KDDIは4月に、新しい冷却技術の確立と高効率な電源設備の開発・技術検証をパートナー企業と共同で行う場として、KDDI Telehouse渋谷データセンター内にデータセンター技術の検証環境を開設。この検証環境では、高性能化により高発熱化が進むGPUサーバーの熱を効率的かつ低消費電力で取り除ける水冷技術を導入し、設備設計や運用方法の確立、冷却効率の向上のための技術検証に取り組んでいる。