「Facebook」を運営するMetaは米国時間6月18日、モバイルアプリ上でのパスキー対応を順次開始すると発表した。これにより、「iPhone」や「Android」デバイス上ではパスキーを使って、Facebookにサインインできるようになる。しかも、今後パスキーが使える範囲は、Facebookアカウントへのログインだけにとどまらない。
これから数カ月以内に、パスキーのサポートは同じくMetaが展開するメッセージングサービス「Messenger」にまで広げられ、暗号化されたメッセージ、およびメッセージのバックアップの保護が向上する。また、「Meta Pay」で買い物する場合には、決済情報の自動入力と認証にパスキーが使えるようになる。
「これらの変更は本日から適用され、『iOS』とAndroid上のFacebookを皮切りに、世界中のFacebookとMessengerユーザーに対して、これから数カ月かけて徐々に展開していく」と、Facebookの広報担当者は米ZDNETに説明した。
Facebookが発表した今回のパスキー展開には1つ制約がある。それは当面のところ、iOSとAndroidのアプリでしか利用できないという点だ。デスクトップ版であれモバイル版であれ、ウェブサイトを使う場合はパスキーが使えない。つまり、ウェブサイトを訪問する時は、Facebookの現行のパスワードを使うしかないということだ。パスキーは追加のログイン手段ではなく、パスワードに取って代わるべきものであることを考えると、今の形ではそもそものパスキーを使う目的が達成できない。
とはいえ、パスキーをより広く使用できるようにするための準備は進められているようだ。
「パスキーは今のところ、スマートフォンやタブレットのモバイルサイトでは利用できない」と広報担当者はZDNETに説明し、こう続けた。「まずはFacebookのモバイルアプリで対応を始め、今後はデスクトップを含む、さらに多くのサーフェスにパスキーを拡大する予定だ」
Facebook向けパスキーの作成方法
Facebookでは、パスキーは簡単に作成できるとうたっている。このオプションが利用可能になったら、まずは、iOSかAndroidのFacebookアプリを開く。プロフィール画像のメニューをタップして、「設定」アイコンを選択する。「アカウントセンター」の設定をタップしたら、「アカウント設定」の下にある「パスワードとセキュリティ」を選択してから、パスキーのオプションをタップする。その後は、手順に従いパスキーを設定する。また、Facebookへのサインインの途中で、パスキーの設定を促される場合もある。

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この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。