TDK、「Microsoft 365」のデータ保護を「AvePoint」で一元化--世界30カ国で約3万人が利用

藤本和彦 (編集部)

2025-06-25 11:07

 TDKは、世界30カ国に展開する拠点で利用する「Microsoft 365」のデータ保護をAvePointのクラウドデータバックアップ製品で一元化した。これにより、約3万人の従業員が利用するグローバルなコラボレーション基盤において、法規制対応、ランサムウェア対策、事業継続計画(BCP)強化などの包括的なセキュリティ体制を整備した。AvePoint Japanが6月25日に発表した

 同社は、製品開発・提供を迅速化するため、2021年に「グローバル共通コラボレーション基盤」としてMicrosoft 365を導入した。これにより、各国に拠点を置くグループ会社間の連携が加速し、大きな成果を上げてきた。一方で、シームレスなコミュニケーションが可能になった反面、標準機能だけでは対応しきれないニーズや課題がグローバルレベルで顕在化した。

 例えば、ドイツの自動車業界との取引には「TISAXラベル」の取得が求められる。その取得条件の1つに、バックアップデータをオリジナルデータとは別の場所に保管することがあったが、Microsoft 365の標準機能ではこの要件を満たすことが困難だった。そのため、バックアップ製品の導入が検討されることになった。

 加えて、「EU一般データ保護規則(GDPR)」では、個人データを欧州経済領域(EEA)域内のデータセンターに保管する必要がある。さらに、地域によっては一定期間を超えてデータを保持していると訴訟リスクとなる場合もあり、対応すべき法規制は多岐にわたるのが現状だ。

 こうした複雑な要件に対応するため、TDKはMicrosoft 365のバックアップ製品を複数検討した結果、AvePointの「Cloud Backup for Microsoft 365」の採用を決定した。

 TDK 経営システム本部 ビジネスシステムグループ ITインフラストラクチャーマネージメント部 部⻑の梶本尚志氏は次のようにコメントする。

 「Microsoft 365のデータ保護製品を選定するに当たっては、30以上の国・100社からなる各地域の代表をはじめとした海外のメンバーを交えて協議した。その中で、グローバル各地域から提⽰された細かな要件やランサムウェア対策もできるという機能⾯、そしてデータバックアップに関するAvePointの知⾒が評価され、すぐに導⼊が決定した」

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