KDDIとHPEがAIデータセンターで連携--空冷と直接液冷を併用

NO BUDGET

2025-06-27 06:30

 KDDIと日本ヒューレット・パッカード(HPE)は6月26日、大阪堺データセンターの2025年度内の稼働開始に向けて連携すると発表した。大阪堺データセンター内に「NVIDIA Blackwell」チップを搭載したラックスケールシステム「NVIDIA GB200 NVL72 by HPE」を導入。HPEの空冷と直接液冷を併用するハイブリッド型冷却技術を駆使して、環境負荷の低減に配慮したデータセンターの運用開始を目指す。

HPE 社長兼CEOのAntonio Neri(アントニオ・ネリ)氏(左)とKDDI 代表取締役社長 CEOの松田浩路氏(右)
HPE 社長兼CEOのAntonio Neri(アントニオ・ネリ)氏(左)とKDDI 代表取締役社長 CEOの松田浩路氏(右)

 AI技術の急速な進展に伴い、大規模かつ高性能なAI基盤の構築が急務となっている。こうしたニーズに対応し、KDDIは大阪府堺市に兆単位パラメータの大規模生成AIモデルを高速に開発できるAIデータセンターを構築。生成AIの開発や低レイテンシー推論といったAI関連事業に活用するとともに、AI時代のビジネスプラットフォーム「WAKONX」を通じて企業などへGPUサーバーをクラウドベースで利用できるサービスの提供を目指す。

 HPEはスーパーコンピューター分野での豊富な実績と50年以上にわたり提供している高度な冷却技術を有する。今回導入のNVIDIA GB200 NVL72 by HPEは、高度な直接液冷によりエネルギー効率とパフォーマンスが最適化され、大規模で複雑なAIクラスタを迅速に導入できるよう設計されているラックスケールシステムとなっている。

 KDDIの代表取締役社長 最高経営責任者(CEO)の松田浩路氏は「HPEが有するスーパーコンピューティング領域での豊富な知見と先進的な冷却技術は、今後のAIデータセンターの発展に大きく寄与すると確信している」と述べている。また、両社は大阪堺データセンターを活用したサービスのマーケティングに共同で取り組み、AIソリューションの社会実装を加速していく方針だ。

 今後も両社は連携を強化し、環境への影響を最小限に抑えた最先端のAIインフラ環境の構築とサービスの高度化に取り組んでいく。

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