ファミリーマートは、富士通が提供するヘッドレスコマース構造を採用したデジタルコマース基盤「Unified Commerce」を導入した。開始3カ月で受注金額は約1.5倍、サイトアクセス数は約18倍になっているという。
ヘッドレスコマース構造とは、フロントエンド(お客さま接点)とバックエンドシステム(業務システム)を分離させたシステム構成のこと。ファミリーマートでは、3月に開始したECサイト「ファミマオンライン」にフロントとバックをAPIでつなぐUnified Commerceを導入した。
ファミリーマートでは、店舗内に設置したデジタルサイネージ「FamilyMartVision」やアプリ「ファミペイ」を基盤とした「カスタマーリンクプラットフォーム」を2023年に構築したが、お客さまとの接点が多様化すると同時に、既存のバックエンドシステムの連携と最適化が課題になっていたという。
Unified Commerceの導入により、既存システムを大きく変更することなく短納期でECサイトを刷新し、お客さまのニーズに合わせた機能追加や、新しいタッチポイントへ迅速かつ柔軟に対応できるようになったとしている。

富士通のデジタルコマース基盤「Unified Commerce」によるECサイト構築のイメージ図
従来のオンラインサービスを統合し刷新したファミマオンラインは、限定グッズやご当地グルメに加え、「コンビニエンスウェア」では、店頭にはなかった衣料品のサイズを取り扱うなど、豊富な品ぞろえを誇る。
今後は、さまざまなタッチポイントを連携するとともにそれらを統合することで、ファミペイアプリ上からオンラインサイトへ遷移しやすくし、利便性を高めていく方針。また、うなぎやクリスマスケーキなどの季節商品をオンライン予約販売するなど、予約を推奨することで食品ロス削減につなげていく。