JRA、公式ウェブサイトのアプリ基盤に「Red Hat OpenShift」を採用

藤本和彦 (編集部)

2025-07-01 14:58

 日本中央競馬会(JRA)は、公式ウェブサイトのアプリケーションプラットフォームに「Red Hat OpenShift Platform」を採用した。公営競技分野におけるOpenShiftの導入は、JRAが初めての事例になるという。レッドハットが7月1日に発表した。

 JRA公式ウェブサイトは、中央競馬が開催される土日祝日にアクセスが集中し、ページビュー(PV)数は1日で最大5000万件に達することもある。アクセス数が平日と比べて大きく変動するため、かねてよりインフラリソースの最適化は長年の課題となっていた。また、これまで仮想化基盤上で運用されており、ソフトウェアの更新や仮想マシンのリソースの準備が大きな負荷だった。

 JRAでは、OpenShiftの多様な機能や高度なGUIを低コストで提供できる点などを評価した。レッドハットのエンタープライズ領域における豊富な導入実績と技術ノウハウ、信頼性の高いコンサルティングサービスも採用の決め手となった。

 OpenShiftのオートスケーリング機能を活用し、アクセスが集中する土日祝日でも、リソースを柔軟かつ効率的に最適化できるようになった。今回の取り組みにより、脆弱(ぜいじゃく)性対応の頻度は6カ月から2カ月に、本番リリース作業は5時間から1時間に、仮想マシン構築などのリソース準備期間も3カ月から1カ月に短縮された。

 今回のプロジェクトでは、2024年10月に既存環境から現在のコンテナー環境への切り替えを完了し、本番運用を開始している。「有馬記念」をはじめとするG1レースでも安定したサービスを提供しており、現在も良好な稼働状態を維持しているとのこと。

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