セールスフォース・ジャパンは7月1日、AIエージェントを活用し、収益ライフサイクル管理を包括的に支援するソリューション「Revenue Cloud」の日本市場での提供開始を発表した。見積もりから契約、受注、請求、現金化までの収益プロセス全体をシームレスに連携させ、あらゆる収益モデルと販売チャネルでの迅速な取引成立を可能にする。
現代の事業環境は、市場環境の急速な変化、顧客ニーズの多様化、技術革新といった複雑な要因に直面しており、収益モデルは多くの企業にとって喫緊の課題となっている。特に、近年ではサブスクリプションモデルへの移行、成果報酬型モデルの導入、D2C(Direct to Consumer)チャネルの拡大など、多様な収益モデルが登場している。
しかし、多くの企業が複数の統合基幹業務システム(ERP)や顧客関係管理(CRM)、ポイントソリューションを併用しており、収益ライフサイクル全体を統合的に管理できるプラットフォームを欠いているのが現状だ。営業部門が顧客エンゲージメント用のCRMを利用する一方で、バックオフィス部門では目的の異なるERPが稼働しているといったシステムの分断は、商品・価格カタログの不統一、複雑な契約プロセス、取引サイクルの長期化、担当者の業務負担の増大など、ビジネス上の様々なリスクを引き起こしている。
Revenue Cloudは、製品から現金化までの収益ライフサイクルにおける多くの顧客接点を、顧客中心のCRMアプリケーションポートフォリオへと統合する。これにより、CPQ(Configure Price Quote)、契約、注文、請求といったプロセスが、共通のデータモデル上で同一プラットフォームからサポートされる。
また、統合された商品カタログと価格設定エンジンが搭載されており、一度構築すればあらゆる販売チャネルに展開可能で、サブスクリプションや従量課金モデルを含む多様な収益モデルに対応する。さらに、柔軟なメタデータモデルにより、企業は必要な商品機能を正確に導入でき、サードパーティー連携を含め、あらゆる取引プロセスの自動化が可能という。
Revenue Cloudは、Salesforce CPQやSalesforce Billingを含む既存のポートフォリオを強化し、次の主要機能を提供する。
自動化とAIの統合:SalesforceのEinstein AI機能を活用し、プロセスの自動化、見積もり支援、収益ライフサイクル全体の意思決定を強化する。例えば、Contracts AIは生成AIにより適切な契約条項を推奨し、契約サイクルを短縮し精度を高める
- オムニチャネルの売買:統合された商品カタログにより、企業は直接販売、パートナーチャネル、さらにはECサイトやアプリ内購入といったセルフサービスチャネルを通じて販売が可能です。モジュール式の機能は、あらゆるチャネルおよびSalesforceアプリケーションでシームレスな購入体験を実現します
- オムニチャネルの売買:統合された商品カタログにより、企業は直接販売、パートナーチャネル、さらにはECサイトやアプリ内購入といったセルフサービスチャネルを通じて販売が可能。モジュール式の機能は、あらゆるチャネルおよびSalesforceアプリケーションでシームレスな購入体験を実現する
- 収益化モデルの柔軟性:サブスクリプション管理機能は、変更から更新までのプロセスを自動化し、顧客と営業チーム双方にスムーズな体験を提供する
- 最新の注文と分解:複雑な注文プロセスを大規模に処理し、動的収益オーケストレーターは商品と注文履行を分解することで、各商品にカスタマイズされた履行プランを作成し、顧客への迅速な商品提供を支援する