NTTデータ イントラマートは7月1日、東ソー情報システムがエンタープライズ・ローコードプラットフォーム「intra-mart」を採用したと発表した。この導入により、東ソー情報システムは内製開発体制を強化し、申請業務をはじめとする業務プロセスの標準化を推進。開発効率の向上と、グループ全体の業務効率化を実現した。
日本を代表する総合化学メーカーである東ソーの戦略グループ会社として、東ソー情報システムは東ソーおよびグループ各社のデジタル基盤整備と情報サービス提供を担っている。特に、各事業部門向けの業務システム開発・運用は、製造・間接部門の現場と密接に連携しながら進められてきた。
しかし、従来のウェブアプリケーションフレームワークを用いたスクラッチ開発中心の体制では、限られたリソースの中での開発効率の低下や、人材育成にかかる手間・コストの増加が課題となっていた。また、申請業務においては部門ごとの個別最適化が進み、運用の複雑化がガバナンスの低下やユーザーの負担増大を招いていた。
これらの課題を解決するため、東ソー情報システムは、開発効率の高いシステム開発基盤と全社ワークフロー基盤を兼ね備えたプラットフォームの導入を検討。その結果、日本企業特有の複雑な承認フローや大規模組織での利用に柔軟に対応できる点が評価され、intra-martの採用を決定した。
東ソー情報システムは今後、intra-martを統合基幹業務システム(ERP)のフロントシステムとして構築するだけでなく、より幅広い業務システムの開発基盤としても利用範囲を拡大していく方針だ。さらに、先進デジタル技術への対応も視野に入れ、グループ全体のDX推進を加速させていく構えだ。

システムの導入図(提供:NTTデータ イントラマート)