瀧野川女子学園、教育機関向けの「exaBase 生成AI」で探求学習の深化を図る

NO BUDGET

2025-07-03 07:40

 瀧野川女子学園中学高等学校は、教育機関向けに最適化された生成AIサービス「exaBase 生成AI for アカデミー」を導入した。同サービスを提供するエクサウィザーズのグループ会社であるExa Enterprise AIが7月2日に発表した。2024年度に実施した活用検証を経て、2025年度より全校生徒において本格的に利用を開始した。生徒の探究学習の深化と教員の働き方改革を支援し、教育DXを加速する。

 exaBase 生成AI for アカデミーは、教育機関向けに特化した生成AIサービスで、京都大学や神戸大学などの知見を取り入れ、教員の業務負担軽減と学生の学習支援を目指している。カスタマイズ可能なプロンプト、強化されたセキュリティ、高性能な生成AIモデルへのアクセスが特徴で、頻繁に使うプロンプトをテンプレートとして共有できる。

 瀧野川女子学園は、ICT教育と創造性・起業家精神育成において全国的にも先進的な取り組みを推進。2024年度には、exaBase 生成AI for アカデミーを活用し、教職員向けAIリテラシー教育基盤の構築、授業準備や教材開発での検証、2025年度からの生徒利用に向けた授業モデルの開発、一部授業内での実践的な検証を実施した。これらの取り組みを通じて、教育現場での有用性を確認し本格導入に至った。

 2025年度より、同校では全校生徒による本格利用を開始。段階的な全校生徒への展開として、探究学習やグループワークでの生成AI活用から始まり、生徒の発達段階や各教科の特性に応じた利用範囲を拡大している。創造性・探究学習支援機能の本格活用としては、「生徒の商品企画やプロジェクトテーマ設定におけるアイデア創発支援」「探究学習における情報収集・分析の高度化」「レポート作成やプレゼンテーション」「英語でのコミュニケーション能力の向上支援」を実施する。

 同校副校長の山口龍介氏は導入理由として、「より実社会に新しい価値を創り出す能力を備えた若者を育成すべく、さらにアウトプット思考の教育を行うにあたって、生成AIの利用は必須と考えた」とコメントしている。また、「4月より、中学2年生から高校3年生までの全生徒を対象に日々の授業で使用している。『ChatGPT』や『Gemini』など、最新の複数のエンジンを自由に切り替えて利用できるのは、大きな魅力で、教科や授業の特性に合わせて教師も生徒も最適なエンジンを使うことができている」と述べている。

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