ゼットスケーラーは、ADKホールディングスがZscaler Zero Trust Exchange、Zscaler Internet Access(ZIA)およびZscaler Private Access(ZPA)を導入し、全社のITインフラをクラウドベースの一元管理体制に移行したと7月3日に発表した。導入により、セキュリティ強化と運用負荷軽減の両立を実現し、ヘルプデスクの対応時間を50%削減している。
国内外のグループ会社を含め約2600名の従業員を抱えるADKグループは、これまで各拠点で個別に管理していたファイアウォールやVPN環境を見直し、「Windows 11」移行と併せてZscalerを導入することを決定。2024年7~9月の3カ月間で、約20拠点、3000人規模への導入を完了している。
導入の背景には、ランサムウェア被害の増加を受けたクライアント情報保護の強化と、各拠点のファイアウォール管理の複雑化により限られた人員での運用がセキュリティリスクとなっていたことがあった。さらに、コロナ禍のリモートワーク拡大により、VPN接続時のトラフィック集中や煩雑な認証手順がユーザーの負担となり、既存インフラの限界が顕在化していた。
Zscaler導入により、3000人規模への展開を3カ月で完了し、新拠点開設の所要期間が従来の3〜6カ月から1カ月に短縮された。また、ヘルプデスク対応時間を50%削減した。ADKホールディングスのグループ 執行役員 最高情報責任者(CIO)の柴崎(漢字は立つ崎)貴志氏は「インターネット通信のセキュリティを担保し、ユーザーの行動を適切に管理できるようになった」と述べている。