ついに、「Linux」のコマンドラインにも人工知能(AI)が浸透してきた。「Ollama」のようなツールのおかげで、この現実はもはや避けられないものになっている。AIはすでに現実のものとなっており、今後、姿を消すことは決してない。
だからといって、LinuxのターミナルでAIを使うことが必須になったわけではない。AIが利用可能になったというだけのことだ。すでにAIの恩恵を受けており、Linuxのコマンドラインインターフェース(CLI)を頻繁に使用する人は、AIとCLIを組み合わせることで、生産性を大幅に高められる。
そう、強力な「Gemini」のAIをLinuxのターミナルで直接利用できるのだ。
「Gemini CLI」は、ローカルにインストールできるツールで、コンテンツ生成や問題解決、ディープリサーチ、さらにはタスク管理など、幅広いタスクに使用できる。当初は開発者による使用を想定していたが、ウェブブラウザーやサードパーティーのGUIを使わずにAIにアクセスしたいエンドユーザーも利用可能だ。
Gemini CLIの欠点は、インストールが少し難しいことだ。そこで、本記事では、Gemini CLIのインストール方法について解説したい。
Gemini CLIを「Ubuntu」にインストールする方法
必要なのは、Ubuntu Linux(またはUbuntuベースのディストリビューション)の実行中のインスタンス、sudo権限を持つユーザー、有効なGoogleアカウントだけだ。Gemini CLIを初めて実行する前に、デフォルトのウェブブラウザーでGoogleアカウントにログインしていることを確認してほしい。
1. ターミナルウィンドウを開く
まず、デフォルトのターミナルウィンドウアプリを開く。
2. 「Node.js」をインストールする
次に、Node.jsをインストールする(Gemini CLIはNode.jsのパッケージマネージャー「npm」でインストールされるため)。Node.jsをインストールするには、以下のコマンドを実行する。
sudo apt-get install nodejs -y
3. npmをインストールする
次に、以下のコマンドでnpmをインストールする。
sudo apt-get install npm -y
4. Gemini CLIをインストールする
npmでGemini CLIをインストールする方法を解説したドキュメントをいくつか見かけたが、それらの方法を実行しても、多くの場合、「gemini: command not found」(geminiコマンドが見つかりません)というエラーメッセージが表示されてしまう。Gemini CLIを正しくインストールする唯一の確実な方法は、以下のコマンドを使うことだ。
sudo npm install -g @google/gemini-cli
これで、Geminiを実行できるようになる。
Geminiを実行しようとしてエラーが発生した場合は、最新バージョンのNode.jsをインストールする必要があるかもしれない。これは、以下のコマンドで実行可能だ。
curl -fsSL https://deb.nodesource.com/setup_23.x -o nodesource_setup.sh sudo -E bash nodesource_setup.sh sudo apt-get install nodejs -y
上記のコマンドを実行した後、以下のコマンドでnpmを再インストールする必要がある。
sudo apt-get install npm -y