「出し惜しみ」はアップルの常套手段

apple 2007-02-06 19:38:02

 先日のスーパーボウル開催前、Appleが30秒のコマーシャル放映権を購入して、新しい6G版「iPod」を宣伝するのではないかという憶測が流れた。もしかすると、ビートルズの完全なリマスター楽曲リストを含む、特製ビートルズエディションが登場するかもしれないと噂されたのだが、結局そうしたことはなかった。なぜなかったのか、それを考えてみよう。

 第一に、Appleが第18回スーパーボウルの間に放送し、今や伝説となった「1984」コマーシャル以上の反響を得られるものは、作れないだろうと思われたから。第二に、「iPhone」が発売され、販売が軌道に乗るまでは、携帯電話機能のない6GのiPodを世に出すつもりがないから。あえて言うが、わたしは6Gのフル画面iPod(つまりは、電話機能のないiPhoneということだが)はすでに完成しており、いつでも出荷できる状態にあると思っている。だがこれをリリースしてしまえば、iPhoneの売り上げに悪影響が出ることは火を見るより明らかなので、Appleは発売を控えているのである。

 考えても見てほしい。6GのiPodを手に入れられるのなら、携帯電話がたまたま必要になったり、突然契約が切れたりしないかぎり(そんなことが偶然起こる可能性はきわめて低いだろう)、新しもの好きの人々でも6月にiPhoneを買いに走りはしないだろう。ほとんどの人が6G iPodを購入するはずで、iPhoneも買うというのは消費者の10%程度(究極の新しもの好き人種だ)と推測できる。

 Appleはそうした事情をすべて把握したうえで、信者たちに高い買い物をさせようとしているわけだ。

 Appleは、予定通り6月にiPhoneを発売するだろう。iPodと携帯電話、もしくはiPodか携帯電話がほしい人々は、納得ずくでiPhoneを購入するだろう。iPhoneの販売が落ち着いてきたところで、Appleはその廉価版、すなわち6G iPodをリリースするのである。これはAppleの常套手段であり、当然ながらiPhoneにも適用されるはずの戦略だ。

 6G iPodの登場を今か今かと待つ必要はない。iPhoneという名のパブリックベータが、早晩売り出されるのだから。

(Jason D. O'Grady)

※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。

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