「ODFは遅い」「Open XMLは重い」――火花を散らすMSとIBM

btl 2006-05-31 23:18:36

 まさに泥仕合と呼ぶにふさわしい舌戦が繰り広げられている。

 ZDNet UKの記者Ingrid Marson氏の記事によると、Microsoftが「OpenDocument Format(ODF)」は動作が鈍すぎるとこき下ろしたという。

Microsoftの「Information Worker」戦略担当ゼネラルマネージャーAlan Yates氏は現地時間5月24日、ZDNet UKに対して、「ODFドキュメントは動作が遅く、満足のいくレベルには達していない。だが、われわれの『Open XML』はパフォーマンスを重視している。XMLは基本的にバイナリフォーマットより遅いが、Microsoftはユーザーが両者の違いに気づかないほどに、Open XMLの動作を改良している」と述べた。

 一方、IBMでオープンスタンダードおよびオープンソース部門のディレクターを務めるBob Sutor氏は、「スペックを肥大化させるな、スリム化せよ」と題したブログ記事の中で、OpenDocumentと競合するMicrosoftのOpen XMLはあまりに重いと批判した。

実に4081ページにおよぶ、ECMAのいわゆる「オープンXML」仕様に関する最新ドラフトが、衝撃とまでは言わないものの驚きをもって迎えられている。ダウンロードして閲覧できるが、PDF形式で24.4Mbもある代物なので、ブロードバンドでなければ厳しいことを覚悟してほしい(ダウンロードはここから)。(中略)このページ数を見るだけで、完璧かつ完全な計画などというものは、ほとんど存在しないと言ってよいことがわかる。さらには、ソフトウェアにいかにむだな機能がごてごてと付け加えられているかの証とも言えるだろう。「すぐれた機能が満載」なのではない、「不必要な機能でいっぱい」なのだ。こうした現状に鑑みれば、人々が洗練された「シンプル指向」を目指しつつあるのも理解できる。もっともMicrosoftは、これまでプロプライエタリ製品に実装してきたありとあらゆる機能を網羅するために、これだけの分量の仕様が必要だったのだろう。だが、われわれはそれを必要としているわけではない。(中略)対照的に、OASISのODF仕様書は703ページ(PDFファイルで3Mb)に収まっている。(中略)もちろん、数字だけを見て簡単に判断してはならず、スペックのボリュームの大小でその質の善し悪しが決まるというのでもない。とはいえ、ECMAの仕様はODFのそれより何倍も何倍も分量があることだけは確かである。

 当初両者は、どちらがよりオープン性が高いかについて議論していた。次いで争われたのは、国際標準としてふさわしいのはどちらかという点だ(双方ともじきに国際標準となる)。ここへ来て、ボリュームとスピードが問題になったようだ。さて次のターゲットはいったい何だろう。

(David Berlind)

※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。

SpecialPR

  • デジタル変革か?ゲームセットか?

    デジタルを駆使する破壊的なプレーヤーの出現、既存のビジネスモデルで競争力を持つ
    プレイヤーはデジタル活用による変革が迫られている。これを読めばデジタル変革の全体像がわかる!

  • ビジネスの継続的な成長を促す新たなITのビジョン

    多くの企業においてITに求められる役割が、「守り」のコスト削減から「攻め」のビジネス貢献へとシフトしつつある。その中でIBMが提唱する新たなビジョンEnterprise Hybrid ITとは?