潮の流れに身を投ずる覚悟 - OpenSolaris効果

飯田哲夫(Tetsuo Iida) 2006-01-29 02:04:57

以前、「魚は潮の流れの良いところに棲む」などと書いたのだが、実はその翌日に釣りに行き、あまりに無残な結果に「潮の流れの良いところで魚を釣れ」などとSeasarのチーフコミッタのひがやすをに苛められた。しかし、潮の流れが良かったとことを鑑みるに、やっぱり「釣れない人には釣れない」ようです。さて、こんな話からSunの近況に話を繋げてみたい。(Sunが釣れない釣り師という話じゃないですよ!!)

OpenSolaris効果

ZDNetのオープンソースブログで『「OpenSolaris」の成功に沸く』というエントリーがあった。記事は、OpenSolarisのコミュニティ・マーケティング・マネージャーであるLaura Ramseyへのインタビューを通じ、Solarisオープンソース化の効果を伝える内容だ。

記事によれば、OpenSolarisのユーザーは1万1000人、ユーザーグループは世界27団体、進行中プロジェクトは30件に達したという。Ramseyは、SolarisのPowerPCへ移植や、SolarisとDebianの連携など、これまでになかった新しい発想のプロジェクトについて触れている。

これらは必ずしもSunのハード売上に直接繋がるとは思えない内容であるが、まさに潮の流れの良いところに魚が棲み始めている、といった雰囲気が伝わってくる。

組織への波及

しかし、特に面白いなと思ったのは、Sun内部への影響について触れた部分である。オープンソース化とは本来外部へ向けたソースの公開であるが、意外にも内部へ与えたインパクトも大きかったようである。そのまま引用しよう。

「オープンソースを取り入れると、さまざまなことが変わってくる。ソフトウェアをオープンソース化することで、内部から大きな変化が起こるのだ。そうした傾向は、トップにいるマネージャーばかりでなく、組織全体に波及する。オープンソースに懐疑的な人々による、敵対的な派閥闘争はもはや存在していない。今では多くの人々が取り組みに参加し、Debianや『Ubuntu 』の関係者や、FreeBSDの関係者までとも手を携え事業を進めている」

こうした話を読んでいると、オープンソースへの取組みというのは、到底ハードウェアを売るための戦術といった程度で括れないことが判る。むしろ、組織のあり方を変えるファンダメンタルなものと捉えるべきだろう。

釣りに喩えれば、もはや陸から釣るとかいうレベルではない。潮の流れが良いことは必須条件だが、自ら潮の流れに身を投じる覚悟が必要なようである。流れに乗れるか流されるか、次回に乞うご期待である。Sunの業績もまだこれからのようだが、やはり次回に乞うご期待である。

※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。

1件のコメント
  • zak

    全く同感です。

    IT企業がオープンソースを、新製品とか新サービスと
    いう括りで扱うとしたら、違和感があります。というより
    顧客からしたらうさんくささを拭いきれないでしょう。

    同じ組織の中で矛盾したイデオロギーは共存するのは
    難しいです。最大手はそれを許すくらいに社内の価値
    観が広いと思いますが、やはりそれ専用にデザインさ
    れた企業には勝てないと思います。
    (そうはいってもOSS専業の会社っていうのはSpikeSourceも含めて未だに実験段階だと思います
    けど)

    「組織は戦略に従う」のはオープンソース戦略でも
    言えることだと思います。

    2006年01月29日

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