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OSは国家戦略か - フランス議会がWindowsからLinuxへ

飯田哲夫(Tetsuo Iida)

2006-12-04 01:48

閉所恐怖症の私にとって、飛行機は最も苦手なもののひとつ。行動の自由を束縛されることが極端に怖いため、エコノミーでは通路側の席にしか座れない。通路側が確保されていても、2時間前にはチェックインして通路側のボーディングパスを受け取らなくては安心できない。通路側が押さえられていないときなどは、3時間前には空港へいって懇願モードとなる。

先日、エアバスの超大型機A380が日本へテスト飛行でやって来たが、同機は総2階建てで555人を乗せてしまう大きさで、閉所恐怖症の私としては是非乗ってみたい飛行機である。でも乗れない。そもそも日本の航空会社はA380を予約してないみたいだし、そもそもA380の出荷が遅れているのである。この出荷の遅れでエアバスの業績は悪化し、競合のボーイングに大きく水を空けられることとなった。

このエアバスとボーイングの競合は、2大航空機メーカーの戦いと見ることもできるが、それぞれの本拠地である欧州と米国の戦いという見方もできる。そもそも航空機業界とは軍需産業と切り離すことが出来ず、両社ともそれぞれ欧州、米国の軍需産業と密接な関わりがある。ちなみに、エアバスの本社はフランスである。

そのフランス議会がWindowsからLinuxへの移行を発表したらしい。議会で利用するPCのOSはLinux、オフィスソフトはOpenOffice、ブラウザーはFirefoxになると。これによって「移行やトレーニングのコストを差し引いても大幅なコスト削減になる」ということに加え、「特定のベンダーに依存することなく内部の情報技術をコントロールできる」というのもポイントのようだ。

しかし、ITが国家の中枢にまで浸透している現実を考えると、今回の判断には「特定のベンダー」という言葉の裏に「特定の国家」というニュアンスも含まれるだろう。軍需産業のように国家との結びつきは強くないとは言え、コンピューター・リソースが最近ではユーティリティーと言われるように、ITは電気・ガス・水道と並ぶ社会インフラとなっているからだ。

こうした課題に対してオープンソースは1つの解を提供してくれるとも言えるが、オープンソースが企業や公共機関において採用されることが増えるほど、オープンソース自体がITベンダーのビジネスに組み込まれて行くという逆説的な動きが生じる。それゆえに、オープンソースだからというよりも、スタンダードに準拠しているか、スタンダードの策定と公開に積極的であるか、といったあたりの方がむしろ重要なのではないかと思うのである。

ところで、飛行機がでかくなっても座席間隔は変わらないのですかね?

あのエコノミーの狭さだけはもう勘弁してほしい。

※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。

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