「戦略が浸透しない」中核問題を探る(その1)

経営企画室.com 2009-03-09 10:03:03

−戦略はあるのか? 無いのか?−

「うちの会社には戦略が無いんですよ!」

これまでコンサルティングの依頼を受けた殆どの企業で聞いてきた社員の皆さんの声です。果たして本当にそうなのだろうか? と思いながら、ひと通り社員の方々のインタビューを終えた後でトップの方とお話しする訳ですが、“やはり”というか“当然”というか、殆どのトップは明確な戦略を持っています。しかも、トップの方々は「戦略を立てても浸透させるのが難しくて具現化に至らないんだ」といった悩みを一方で抱えています。

なぜ、このようなギャップが生じてしまうのでしょうか?

 

−トップの視点−

まず「戦略が浸透しない」というトップの視点で問題を整理すると、

  【1】 掲げている戦略が理解されていないように感じる
  【2】 具体的な現場の動きとして反映されていない
  【3】 現場はこれまでやってきた業務を引きずっている傾向が強い

以上3つが主だったものだと考えられます。が、そもそも?をクリアしなければ戦略の浸透はありませんし、例え【1】をクリアしていたとしても【2】【3】のハードルをクリアすることが不可欠です。

とは言え、中核問題として捉えるべきは【1】とすべきだと思うのですが、これが冒頭の「うちの会社には戦略が無い」と言う社員の方々の声を打ち消すものであるのかどうかは疑問の残るところです。

と言うのも、そもそも社員サイドの問題認識は、「自分の会社の“戦略”を知らない」ということであり、上記に整理した問題以前の話だと思われるからです。

−中核問題はコミュニケーション?−

よって、「戦略が浸透しない」という問題を抱えている企業の多くはコミュニケーションが不足している、というのが今回の整理から出てきた答えになります。

しかしながら、「コミュニケーションを改善したら戦略が浸透するのか?」という問いかけには疑問符がつくところです。なぜならば、これは即ち「“戦略”の存在を示し理解させられれば、戦略は浸透する」というように解釈することができ、とても多くの方の共感を得られるような答えになっていないと思われるからです。

紙面の都合上、このまま続けるのにも無理がありますので、機会をあらためてコミュニケーション不足からの深堀りをしてみたいと思います。

 

川原 慎也川原 慎也
外資系メーカーにおいて、営業、マーケティング、HRD、ブランドの職種を経て船井総研入社。高い問題解決スキルに基づいた「現状分析」フェーズにおける課題抽出は秀逸で、現場まで落とし込まれる戦略立案の重要なポイントとなっている。新規事業戦略、中長期経営戦略、マーケティング戦略等、多数の大型プロジェクトの指揮経験があり、厳しい状況におかれている企業や事業部からの期待に対して、確実に応える業務内容への評価は非常に高い。

※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。

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