スループットを拡大する営業組織づくり

経営企画室.com 2009-06-04 16:30:00

ここ最近、ビジネス誌の記事や特集などで「営業」に関する話題が多くなったと思われませんか。

また、これまでは技術的な内容に偏っていた外資系コンサルタント会社や学者なども、これまで以上にこういった話題を学術論文などで多く取り上げるようになってきているようです。

なぜ今このように「営業」がクローズアップされるようになってきているのでしょうか。

この理由としては様々あると思いますが、例えば、「これまで戦略系の外資系コンサル会社など、クライアントに対する戦略立案などは非常にうまく構築できているけれども、実際に企業がそれを使用しながらしっかりと現場に根付かせて、ある一定の成果を出すことが難しいといったこと」や、多くの企業においては、例えば「製造業などB/SやP/Lに定量的な数字として取り組んだ成果が直接反映され、効果を目に見える形で確認すことができるといった諸活動(コスト削減や現場でのTPM活動、TQM活動、5S活動など)を実施してきた企業が、そういった活動を一通り実施してきた中で、そこから成果を出していくことに限界を感じ始めているといったこと」も「営業」が注目され始めた理由と見ることもできるのでないかと思います。

これまで「営業組織」は製造現場等と比較すると、実施した改善活動に対して生産性、コストといった定量的な成果を測定することが難しく、成果の多くは担当者個人個人に依存しているために、多くの企業で本格的に手をつけられることがあまりなかったことは事実であると思います。

それ故に、例えば営業組織におけるセールスマネージャーや営業担当者の意思決定は、ほとんどが「科学性」に欠ける状態となっており、こういったことからも、利益よりも売上偏重であったり、組織としての総合的な計画を立てることなく個人個人が個別に決定を下し、体系的な意思決定プロセスよりも、己の勘に頼るといったことが日常的に行なわれているのではないでしょうか。

TOC(制約条件の理論)でもよく言われていることですが、企業を永続的に維持・発展させていくためには、企業自身のスループットを上げていくことが必要になってきます(スループット=売上−純変動費)。

スループットとは、製品やサービスの販売を通じて企業が生み出すお金と定義されますが、上記でお話ししたようなコスト削減だけを行なっていくだけでは、スループットを永続的に増やしていくことは難しく、必ずどこかのタイミングで限界が見えてきます。例えばこのことは、コスト削減の額というものは企業の生み出す売上以上にはコスト削減はできないということを見ても理解して頂けると思います。

そういった意味で、このコスト削減とは、有限の取り組みと言えますが、売上は逆に有限ではなく無限の可能性があることを意味します。

こういったことからも企業の生み出すスループットを維持、拡大していくために重要なファクターの一つとなってくるのが、自社の顧客となるべき対象を見つけ、その顧客と交渉し、そこから受注することで企業全体の売上を創っていく「営業組織」の改革です。

今、多くの企業が、顧客と直接接し、自社のスループットを創りあげていく「営業」に対して大きな関心を持ち始めています。皆さんの会社でも「営業」への改革を本気で考え、実施されているでしょうか。

 

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小林 昇太郎小林 昇太郎
大手商社、非鉄金属メーカーを経て現職に至る。製造業・流通業等の経営戦略の立案から、営業・販売戦略の立案、戦略実行、定着の指導まで幅広い業務を担当する。戦略の展開フェーズにおいては、現場スタッフを巻き込んで戦略を具現化させることに注力したコンサルティングを実施。

※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。

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