自分の限界

こまつ みつのり(Mitsunori Komatsu) 2007-11-17 14:22:36

今年に入ってから、趣味でRubyをマスターしようと思いまして、その道の「すごい人たち」のBlogを日々追い続けることにしました。それまでは、技術的な調べものをしているときにちょこっと参考にさせて頂くという、その場限りのアクセスだけだったので、そういった方々の技術・知識・考え方についてしっかり学ぶことは初めてでした。

それは私にとって刺激的であり非常に効果的でした。当初の目的であったRubyの学習のみならず、その他の言語・技術についても視野が大きく広がり、既知の知識についても更に理解が深まっていきました。聞いたことがない用語が出てきては検索して調べ、深夜に実際に動かしてみる日々が続きました。エンジニアとして成長できた年だと思います。

その一方で、私の焦りは日に日に高まっていきました。

業務では、ソフトウェア開発者としてある程度評価されていて、自分でも多少自信がついてきていた頃です。Web上には、自分よりずっとすごい人達がたくさんいて、自分よりも精力的にソフトウェア開発に取り組んでいるという事実が、嬉しい反面、自分が恥ずかしい気持ちになってきました。20代前半で複数の言語に精通している人や、LLだけでなくLinux Kernelまで追っている人、Binary Hack方面のすごい人、などなど、業務ではまずお目にかかれない人達がたくさんいます。その差は大きく拡がることはあっても縮む可能性はなさそうです。でも、先を走るその背中に近づきたいという気持ちは日々強まっていきました。

さて、どうするか… 現状、土日の昼間は子供達相手に遊ばなくてはならない(というか遊びたい)し、平日の昼間は勿論仕事で、仕事としてのソフトウェア開発を行ってますから、自由な時間は早朝か深夜に限られます。この限られた時間で、さて、どうするか…と考え続けてきました。悩みは澱のように頭の片隅に積もっていきました。

最近になり、ようやく考え方が変わりました。私が望んでいたのは「すごい人」になることではなく「よいソフトウェアを作ること」であることだと思い直しました。勿論、その転換の裏には「私はすごい人ではない」ということを認める(諦める)作業がありましたけれども… まぁ、くだらないことで悩むのは無駄なのでコード書け!という内なる声も後押ししてくれました。ようやくダークフォースから逃れることができたようです。

とはいえ、そろそろ技術の方向性を絞る時期が来ているのは確かです。WebもOSのKernelもBinary Hackも、関数型言語も、全てやってみることは凡人の私にはできないのです。「狭く深く」なるためには、とりあえず何かを諦める必要があります。焦らずじっくりと方向性を定めたうえで、ソフトウェアをつくり続け、あわよくば自社サービス・プロダクト開発にして、仕事として腰を落ち着けて取り組める、そんな都合の良い未来を実現できるよう、今日も明日もコードを書いたりするのでした。

※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。

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