今の日本に必要なものは何か?--半藤一利著作より

宇野澤 庸弘(うのざわ つねひろ)

2010-10-03 00:29

半藤一利氏、1930年生まれ、「文藝春秋」編集長を経、現在作家。 その半藤氏の著書「昭和史 戦後編」を面白く読みました。 2005年ころ半藤氏が連続で行った戦後史(1945年~1989年)講演を、著作にした物です。

今後の日本の未来を決するに大切な幾つかを挙げています。原文のまま引用、ご紹介します。

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今の日本に必要なのは何か? 

一つには、無私になれるか。マジメさを取り戻せるか。日本人皆が私を捨てて、もう一度国を新しくつくるために努力と知恵を絞ることができるか。その覚悟を固められるか。

二つめに、小さな箱から出る勇気。自分たちの組織だけを守るとか、組織の論理や習慣に従うとか、小さなところで威張っているのでなく、そこから出ていく勇気があるか。

三つめとして、大局的な展望能力。ものごとを世界的に、地球規模で展開する力があるか。そのためにも大いに勉強することが大事でしょう。

四つめに、他人様に頼らないで、世界に通用する知識や情報をもてるか。

さらに言えば五つめ、「君は功を成せ、わしは大事を成す」(吉松陰)という悠然たる風格を持つことができるか-----現在の日本に足りないのはそういったもの。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・以上です。

IT産業のこの閉塞感。日本のIT産業の過去を究めて初めてこの閉塞感は打開されると思っています。 そこにBPMがキーになることは、海外を見れば間違いありません。 その時、半藤氏の五つの項目、視点を持って向かえば、日本のIT産業も面白い産業になること間違いなしと思っています。

 

※このエントリはZDNETブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および ZDNET編集部の見解・意向を示すものではありません。

2件のコメント

hul
私もこれらの項を意識する必要があると考えます。業種が違っていても。私が日々心がけていることは、為に生きる、です。するとその先に見えてくる物があるはずです。
2010-10-04
god_in_the_sun
このことは、昔から言われてきたことではないのでしょうか。
日本の最大の問題点は、指導者を育成できる人材がいないことではないのでしょうか。
人の話に、耳を傾けない人に、何を話しても、無駄でしょう。
それ以前に、話の内容が、理解できるかどうかも、問題でしょう。
他人事ではないですが・・。
2010-10-04

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