「BPMS市場の統合」、本年3月15日のBPTrendのカバーメッセージです。 抄録を紹介します。
著者はBPTrendの創設者の一人でありお馴染みのPaul Harmon氏、原題は「Consolidation in the BPMS Market」です。
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2月にMetastrormが、カナダのOpen Text社に182M$(日本円で150億円位)でM&Aされた。 ここ数年続いているBPMS企業のM&Aの流れです。 2002年のモデリングのHolosofxをIBMが買収して以来、BPMS関連で30件余りのM&Aが行われて来ました。BPMS市場の統合が行われて来ていますが、新規のBPMSベンダの参入も含めまだ多くのベンダがいることも事実です。
このようなM&Aの傾向は、ソフト産業の傾向で従来からOS・ERP・Networkブラウザ等々の領域で同じように起って来たことと言えます。 但しBPMS市場は少し違います。
IBM・Oracle・SAPのようなプラットフォーム企業は、BI・ルール・SOA・Cloud等の機能の強化に注力し、業務マネージャ・業務アナリスト向けよりもIT技術者向けの製品を指向しています。
BPMS市場は大きく二分されています。 一つは機能豊富なBPMSで、ITに焦点を当てたプロセスをサポートし、ERPでされて来たような手法で改善を行っています。
一方のBPMSは、業務マネージャ・業務アナリスト向けのツールとしてBPMSを位置付け企業プロセス構造とリンクをしており、小規模ながら優秀な企業が多数あります。
そう見るとBPMS市場が統合されたと見るのは早計です。企業が今後直面する不確実のなかBPMSもどうあるべきか、まだまだ不明確なところもあります。
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少し心もとない感じです、米国でのBPMS市場の一断面でしょう。 BPMS市場でも日本が米国の完全な相似ではないので、余計に色々考えさせられます。 とは申せ、議論は色々な視点からできます。 BPMをBPMSの視点からではなく(勿論BPMSは必要で強力なツールですが)、経営とか業務の視点から考えると又違った風景が見えてきます。 風景が見えてくれば、IT業のこれからも見え、何を今やれば良いかも見えてくるのではないでしょうか。
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