2009年の始まりに

前川賢治(Kenji Maekawa) 2009-01-06 10:46:55

速い!まったく速い!すでに2009年が始まってしまった。2008年の新年を迎えたのは、ついこの前のはずである。「今年はあれもやろう、これもやりたい」などと考えていたのに、結果は何もできないうちに2008年は終わってしまったのである。

昨年の後半から世の中の経済状態は急激に危うい状況になっていることを肌で感じるようになった。きっと今年はさらに厳しい年になるだろうと思われる。
勿論、僕らの会社にとってもこの状況は深刻だ。お客さんの中で計画されていたプロジェクトの予算凍結やスタートが延期されたという話が毎日のように聞こえてくる。メディアで伝えられるように、100年に1度の不況というのは大げさな表現ではないかも知れない。これは非常事態だ!

これからどうなるのだろうと思うと、なんだかモーレツに焦りを感じる年の瀬であった。しかし、自分ができることは状況を深刻に受け止めた上で、覚悟を決めて元気よく張りきって仕事する他はないのである。

今年は僕たちにとって「ベンチャー魂」が試される年だと思っています。

と言うのも、僕たちのようなソフトウェアを開発する会社にとって、コストの大部分は人件費です。従って、他の経費を削減することも必要ですが、むしろ、集団としてより大きな価値を創り出すために、ひとりひとりが意識を変えて非常事態モードで仕事に取り組む必要があると思っています。非常事態モードとは、「今いる人達で最大の価値を提供する」ということで、これまでの役割分担には関係なく、それぞれができる仕事を担って、ひとりひとりの業務範囲を広げるということです。

業務を細分化されるとひとつひとつの業務は効率化するのかも知れない。できるだけ業務を仕組みで回せるように属人性を排除することも必要かも知れない。専門職には専門職のやり方や理屈があるかも知れない。実際は社外にアウトソースすべき業務もあるだろう。

しかし、お互いが自分の役割を限定したとすると、例えば、少し手間のかかる新しい案件を獲得しようとすると、関係するそれぞれの部署から次のようなコメントが返ってきたりするのである。

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新しいことをやるためのリソースはないので必要なリソースを追加する必要がある。ただし、社内ではスキルのあるスタッフは他の業務で空いていないので、社外の協力会社にアウトソースをお願いするしかない。ついては、スキルのある3名のエンジニアおよび、その人たちをサポートするエニジニア5名の合計8名に半年間常駐してもらう必要がある。(関係ないが、人間をリソースなどと呼ぶな!と思うことがある。)

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かくして、各部署から出された必要なリソースなるものを金額として合計すると、物凄いことになるのである。自分の役割を限定して、価値を創り出す活動に参加している感覚を忘れてしまい、みんな大きい意味での指示待ち族の人となってしまった結果なのだろう。

しかし、例えば普段は社内で開発やテストを行っているメンバーも、システム構築の案件が重なったときにはスーツを着てお客さん先のシステム構築作業に加わること、”あると思います。”普段は社内で管理系の仕事をしている人も、お客さんへの見積り提出が重なったときには営業事務に加わること、”あると思います。”何故なら彼らにそのスキルはあるのだから。その他にも同様に「実はできること」は多いと思う。

勿論、作業負荷や優先順位について考慮する必要があるが、ちゃんと必要なスキルを集めて、それぞれが自分のこととして考えれば、役割上でアサインされているよく分からない人が右往左往するよりも圧倒的に早く解決できたりすることも多いのである。

僕らの会社も設立当初の無茶苦茶さと比較すると会社として随分とまともになったと思うけど、ここは再度、自分たち自身で開発したソフトウェア・パッケージを提供するベンチャー企業であることに立ち返って、ひとりひとりが価値を創り出す活動に参加しているという感覚を持って仕事に向かえば、必ずお客さんに役に立つ価値を提供できるのではないかと思っています。

三つの神社に初詣に行って来たし、今年も元気出していこう!

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前川@ドリーム・アーツ

※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。

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