前を向いて少しだけ真剣に生きようと思う

前川賢治(Kenji Maekawa) 2011-04-14 10:30:00

つい1ヶ月まで「日本は地震国なのだからいつか大きいのが来るよ。」などと軽口を叩いていたことが悔やまれる大震災が本当に発生してしまった。まさか本当に来るとは…


被災地の人たちには、かける言葉すら見つからない。
オールジャパンで僕らも復興のために頑張るから長期戦になるけど希望は捨てないで欲しいと願うばかりである。


僕自身は自宅の棚が全部倒れて食器類が全滅したぐらいのことで、命の危険を感じることもなく、会社の方も地震発生日に帰宅できなかった社員はいたものの、オフィスにも特に問題はなかった。しかし、我々のお客さんの中には大きな被害を受けている会社も多数あり、停電や原発のことも合わせて考えると、今後、我々の仕事にも大きな影響があることは間違いないだろう。


みんなが想定していた以上の大震災が本当に起きてしまったのである。


特に福島の原発については、チェルノブイリと同じレベル7だと言われるとモーレツにショックである。現場は僕らが考えている以上に大変なのだろうが、日本の技術と知恵を結集して、何とかこれ以上のことにならないようにできないものか。



今回の震災は日本が戦争に負けて以来の国難であると言われるが、今回ばかりは日本人全員に緊急時スイッチが入ったと思う。誰もが日本の将来のことを考えたと思うし、復興のために自分のできることはやらなければならないとか、少なくても自分ことは多少我慢するのは仕方ないと思っているだろう。


平時には様々なしがらみや利害関係が絡み合ってうまく進められないことでも、日本全体が同じ方向を向いている緊急時だからこそ、それぞれがエゴを捨てて自分のことを我慢することで災害を乗り越え、次に繋がる何かを残せればと思う。


例えば、平時においては地球環境のためにCO2削減は必要だと認識はしていても、実際にはCO2排出量はなかなか下げられなかったが、この緊急時をきっかけに、根本的に電力をはじめとするエネルギーを有効に利用するための社会的な動きなどがスタートできたらと思う。



こんな大災害の直後でも、いつもと変わらず4月になれば桜は咲き、新年度が始まった。いつもの年と少し違うのは、つまらないことで意地を張ったり、いじけたりしている場合ではないことである。


一人ひとりが前を向いて、自分に与えられたことに対して今までより少し真剣に向き合うことが、最終的に日本全体の復興に繋がると思う。


震災の後、既にいろんなところで紹介されていると思うが、高校の夏休みに担任の先生に無理やり感想文を書かされたパール・バックの「大津波」を自宅の倒れた本棚の中から発見した。



“人は死に直面することでたくましくなるんじゃ。だから、わしらは死を恐れんのじゃ。死は珍しい事じゃないから恐れんのじゃ。ちょっとぐらい遅う死のうが、早う死のうが、大した違いはねえ。だがな、生きる限りはいさましく生きること、命を大事にすること、木や山や、そうじゃ、海でさえどれほど綺麗か分かること、仕事を楽しんですること、生きる為の糧を産み出すんじゃからな、そういう意味では、わしら日本人は幸せじゃ。わしらは危険の中で生きるから命を大事にするんじゃ。わしらは死を恐れたりはせん。それは、死があって生があると分かっておるからじゃ。”  The Big Wave --- Pearl S. Buck


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前川@ドリーム・アーツ

※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。

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