「真摯にひたむきに」…か

前川賢治(Kenji Maekawa) 2011-06-06 14:30:00

週末、ベストセラーになった「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」の映画を見に行くことになった。


きっかけは、テレビで映画の宣伝を見ていたカミさんが、「ドラッカーって何?」と聞いてきたことだった。なにしろ、誰?ではなく何?と聞くところが、なかなかシビレるのである。


僕:「ドラッカーを知らないのか?超有名な経営学者なのだよ。」


カミさん:「へ~、てっきり薬物中毒者のことかと思った。」


僕:「アホか…」


なんとも馬鹿らしい夫婦の会話であると思われるだろうが、「じゃあ映画を見に行こうか」と僕がカミさんを誘ったのは、ドラッカーについて、それ以上突っ込んだ質問を避けるためであることは言うまでもない。


僕もドラッカーのことは知っているし、以前、本を読んで感銘を受けたような気がするのだが、実際には人に説明できるほどのウンチクはないことが露呈するのを恐れたためである。


映画の内容は何となく想像できるし、僕らオヤジには少しついていけないAKB48の映画だし、積極的に見に行きたかった訳でもないのだが…。



僕らは学園ドラマ全盛期に青春時代を過ごした世代であることをすっかり忘れていた。元々、ちょっとクサい青春ドラマは嫌いではなかったのである。


AKB48のメンバーを良く知らないことや、ドラマの嘘っぽさを差し引いても、「真摯にひたむきに」という映画のテーマには、ちょっと共感するものがあり、結果的には、家に帰ってから、こっそり「ドラッカー 真摯さ」というキーワードで Google を検索しちゃった感じである。



そして、今更ではあるけど、実際にはうまくいかないことがいろいろある日々の中で、改めて「真摯さ」ということを忘れちゃいけないよなぁと思うのでした。現在のところは、「人づきあいが良くなく、とっつきにくく気難しく、わがままである」ことだけが自分に当てはまっているような気がするが…



“(マネージャには)スキルの向上や仕事の理解では補うことができない根本的な素質が必要である。才能ではなく真摯さである。


うまくいっている組織には、必ず一人は、手をとって助けもせず、人づきあいもよくないボスがいる。この種のボスは、とっつきにくく気難しく、わがままなくせに、しばしば誰よりも多くの人を育てる。好かれている者よりも尊敬を集める。一流の仕事を要求し、自らにも要求する。基準を高く定め、それを守ることを期待する。何が正しいかだけを考え、誰が正しいかを考えない。真摯さよりも知的な能力を評価したりはしない。このような素質を欠く者は、いかに愛想がよく、助けになり、人づきがいがよかろうと、またいかに有能であって聡明であろうと危険である。そのような者は、マネージャとしても、紳士としても失格である。


真摯さを絶対視して、初めてまともな組織といえる。それはまず、人事に関する決定において象徴的に表れる。真摯さは、とってつけるわけにはいかない。すでに身につけていなければならない。ごまかしがきかない。ともに働く者、特に部下に対しては、真摯であるかどうかは二、三週間でわかる。無知や無能、態度の悪さや頼りなさには、寛大たりうる。だが、真摯さの欠如は許さない。決して許さない。彼らはそのような者をマネージャに選ぶことを許さない。”


--- ピーター・F・ドラッカー 『マネジメント』


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前川@ドリーム・アーツ

※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。

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