悪夢の原因

前川賢治(Kenji Maekawa) 2012-05-28 11:00:00


まったく目覚めが悪いのである。またしても悪い夢を見てしまった。


昨日の悪夢は僕が警察に逮捕されるというストーリーで、しかも容疑はなんと麻薬取締法違反。意味が分からない!なんで俺が!?


夢の中の話とはいえ、まったく身に覚えのないことで、最初の取り調べでは、事実は変わらないのだから、こんな容疑はすぐに晴れて釈放されるだろうと思っていたので、取り調べにも適当な受け答えをしていたのだが、最初についた小さなウソを警察官に突っ込まれていくうちに、どんどん深みにはまっていき、ついには逃げられなくなって追い込まれていくという話である。


このような、追い込まれ系の夢は、就職して社会人になってからよくみるようになったと思う。楽観的な(というかあまり何も考えていない)僕がそんなに仕事に大きなストレスを感じているという訳でもないのだが…。しかし、考えてみると、このような夢をみるようになった原因について少し思い当たる節があるのである。



システム系の仕事をしている人とお酒を飲んだりすると、過去にどれだけひどいトラブルを経験したかというトラブル自慢になることも少なくない。勿論、僕にもいろんな失敗の経験がありトラブル自慢のネタは結構持っているのであるが、僕の場合は、それを武勇伝として語れるほどの肝っ玉は持ち合わせておらず、正直なところ、大きなトラブルに直面すると、すぐにビビってしまい、何とかこの場から逃げ出したいと思ってしまうタイプの人間である。


勿論、逃げ出すことなどできるはずもないし、逆に今までこうやって生きているのであるから命まで取られた訳でもなく、多くの人に迷惑をかけながらも結果的には何とかなったということではあるのだが、トラブルの原因が少なからず自分自身にあったのではないかと思われるケースをちゃんと思い返してみると、やはり最初から原因は自分自身にあったと言える。



僕は根っからの横着者で、子供の頃、コタツから手を出すのが面倒なので、読んでいる本のページを顔でめくろうとしたがうまくいかず、母親に本のページをめくってくれと頼んだら、「五体満足に生まれてきたのに横着にも程がある」とあきれられたことがある。今でも、本当はお風呂に入ることさえ面倒臭いのである。


プロフェッショナルとしてはあるまじきことではあるが、大人になって仕事をするようになってからも、この横着さはちょくちょく顔を出すことがある。


僕の経験では、ちょっと気になるけど「まあいいだろう」と思って後回しにしたり、ちょっと横着をして手を抜いたり、ちゃんと確認しなかったりしたことは、驚くべきことに、ほぼ100%の確率で問題を発生させる。しかも、その問題は「マーフィーの法則」の通り、実に最悪のタイミングで発覚するのだ。


そして、問題が発覚してから何とか誤魔化そうとしたり、責任を逃れようと試みたところで、世の中はそんなことが通用する訳もなく、むしろ最悪の状態をさらにウルトラ最悪な状態にするだけなのである。


そんな、最初のきっかけは、ちょっとした自分の横着さや、自分に対してついたウソが、最終的にはウルトラ最悪のトラブルを招く結果となってしまうという経験が、ほんのちょっとしたきっかけから、逃げられないところに追い込まれるというストーリーの夢につながっているのではないかと思うのだ。



勿論、人間は誰でも悪意のないミスを犯すし、そのようなミスや抜け漏れを組織的に防ぐためにも、十分なチェックポイントを設けるプロセスやプロジェクト管理が重要であるが、少なくともエンジニアである以上、問題解決を組織としてのプロセスやプロジェクト管理だけに頼り、原因分析を組織のルールやプロセスにだけ求めて、ミスの本当の原因に目を瞑ってはいけないと思う。


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前川@ドリーム・アーツ

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