オープンソースで起業の準備をしよう

宗近龍一郎(Ryuichiro Munechika) 2008-08-10 16:15:40

先日、OSC関西と名古屋に参加してきた。

昨年くらいまでに比べて企業、特に大企業の出展や協賛が増えてきているように思う。

OpenOffice.orgがアシストに採用されたり、会津若松市に全面導入されたこともありオープンソースに対するイメージが上がってきているのかもしれない。

さて標題の件、会社を起業しようとすると何かとお金がかかる。

事務所を借りたり、什器・備品を買うことになり資本金の多くの部分はこれらの費用に費やされることになる。

で、実際に事業を始めると社員の給与はおろか取引先等への支払いで多くのお金がかかり、銀行等から借り入れを行うような場合も増えてくることだろう。

ということで、起業に必要なソフトはコピーで済ませてしまおうという良からぬ考えを持つ経営陣も出てくるかもしれない。そんな違法な状態は許せるものでなく最悪の場合、刑事罰を受けることになるかもしれない。そうなるとせっかく起業した会社を解散しないといけないということも出てくるかもしれない。

実は、起業に必要な多くのソフトウェアはオープンソースでそろえることができるのである。このブログを参考にして役立てていただきたい。

■オフィスソフト

PCの新規購入した場合、OSについてはWindows(現在はWindows Vista)がプリインストールされてくる。この際、ExcelやWordがバンドルされた、MS Office Personalを購入される方は多いだろう。この2つのオフィスソフトでたいがいの用件が済んでしまう方も多いだろう。

しかしながら、企業では営業用のプレゼン資料の作成のためMS PowerPointを利用したいといった場合も多い。そうなると別途購入かMS Office Professionalを購入することになり、全部のPCに購入すると多くの費用がかかってしまう。

OpenOffce.orgにはImpressというプレセンソフトがあり、おおよそ使い勝手はPowerPointと変わらない。Impressだけを利用するという目的でOpenOffce.orgを導入している自治体もあるほどだ。

社外の人と間でWordやExcel、PowerPointでファイルを交換しあうという場合はマイクロソフト社がそれぞれのビューワを無償で配布しているのでそれを利用すれば良いだろう。

但し、現在のOpenOffce.orgのバージョン2.4ではMS Office2000/2003形式のファイルしか扱えない。MS Office2007とファイルをやり取りしあうという場合は、MS Office2007の方で、上記の形式で保存してもらう必要がある。

次期バージョンのOpenOffce.org3.0ではMS Office2007形式のファイルの読み取りがサポートされる予定である。

以下はOpenOffice3.0ベータ2で実際にMS Office2007の文章(Word2007/Excel2007)で読ませた例である。ちゃんとレイアウトも崩れず読み込めていることがわかるだろう。


今回上記のスナップショットを撮るために、Portable版のOpenOffice.orgを使用した。Portable版は直接パソコンにインストールしなくても、USBメモリ等にコピーしておいて利用でき、レジストラを汚さない。

試験的導入にもOpenOffice.orgを利用できることになるので、ぜひ使ってみてほしい。

http://portableapps.com/apps/office/openoffice_portable/test

また社内で必要なExcelやWordの資産を活用する場合、マクロが使用できない等の理由でOpenOffce.orgへの乗換えを断念される方もいたが、OpenOffce.org3.0ではExcelのVBAマクロの実行がサポートされる予定である。

■グループウェア

社員の数が増えてくると、グループウェアが必要になってくる。

しかしグループウェアには有償のものが多く、海外のグループウェアを日本語化したものは日本の習慣もありなかなかぴたっとこないと感じることも多いだろう。

「Aipo(アイポ)4」 とは日本発のオープンソースグループウェアであり、携帯にも対応している優れたグループウェアである。

http://aipostyle.com/

使用感は今まで利用してきたグループウェアとあまり違和感がない。

Aipo4は必要であれば有償サポートを受けられるし、自社でサーバー運用しなくてもレンタルサーバで利用できる。詳しくはAipo4の公式サイトを確認してほしい。

何よりも携帯に対応していることがうれしい。外出時に自分の予定を確認するのにわざわざ自社に連絡しなくても自分で確認できるからだ。

社員が増えた場合でも管理画面で簡単に追加ができる。ぜひ利用してほしい。

■実は内線電話もオープンソースで構築できます

事務所を借りた時に一番困るのが実は、内線電話の敷設である。

そもそも業者に頼んだ場合、主装置や電話機そのものが結構な値段だし、工事費もそれなりにかかる。数十万円の出費は最低でも覚悟しておいた方が良いだろう。

実は、内線電話もオープンソースで構築できるのである。

Asteriskはアメリカアラバマ州のデジウム社が開発しているオープンソースのIP-PBXのソフトウェアであり、GPL2 ライセンスで配布されている。

要はパソコンサーバが電話交換機の役目を行うものである。

Asteriskには下図のような、IP電話機(市販は少ないので、入手には注意が必要)が利用できるし、もしくはパソコン上で動作するX-Liteのようなソフトフォンを導入し、ヘッドセット等で利用しても良い。


複数の拠点を繋ぐのであれば、VPN環境で接続しているのであれば台数が少なければ、両方の番号を統一すれば簡単に導入できるし、Asteriskの特徴であるIAX2プロトコルを用いればもっと柔軟に内線の構成が組める。

また、船井電機グループの株式会社ユーエフネットが提供するインターネット電話サービスの「G-LEX」を使えば、050番号を取得し外線電話にかけることも可能である。

http://join.g-lex.net/g2/

内線電話にAsterisk(ぷらすG-LEX)を利用すれば大幅にコストを下げることができるのではないだろうか。

■まとめ

起業に必要なソフトウェアが意外とオープンソースでそろうことがお分かりになったかと思う。社員の中には以前いた会社で使っていたソフトウェアをそのまま使いたいという要望も確かにあるだろう。

しかし、原点に立ち返りコンピュターリテラシーを考え直す良い機会である。

また、会社が業績が伸びてくるとらますます多くのソフトウェアが必要になるだろう。

そういった場合、菅さんの「オープンソース(OSS)で中小企業のIT化」が参考になると思う。是非参考にしていただきたい。

http://www.geocities.jp/sugachan1973/index.html

※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。

1件のコメント
  • 中塚 修

    ご無沙汰しております。
    本日 偶然貴殿のブログを拝見しました。
    OpenOffice.orgは小生も使っておりますがお勧めです。
    今後ますますオープンソースが重要な選択肢の一つとしてポジションが既に
    確立されましたね。
    今後ますますのご活躍を切に願っております。

    2008年12月25日

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