「第3.5次産業」ができること...個人力の時代に向けて

村田聡一郎(Soichiro Murata) 2011-03-20 17:30:00

まず、東北・関東大震災および原発事故により被災された方々と企業の方々に、心からのお見舞いを申し上げたいと思います。


これを書いている今も、できればボランティアとしてなんらかのお手伝いに行きたいと強く思いますが、実際には重機も医療技術も持たない空身の男がひとり行ったところで、今のところ足手まといにしかならないようです。1週間、2週間たてばまた状況も変わるのかもしれませんが、それまでは自分たちのできることをきちんとやりつつ、復興に向けて何ができるのか、考えていきたいと思います。


まずは義援金と献血から、でしょうか...


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実際、今回の地震であらためて思ったのは、自分の仕事の特殊性である。いや、以前からそう思ってはいたのだが、私の仕事(ホワイトカラーの生産性向上のためのコンサルティング)とは、実に「第3.5次産業」なのである。第三次産業があって初めて成り立つ職業、という意味だ。


今回の震災では実に広範囲な経済活動が被害を受け、あるいは復旧のために尽力されている。
日常生活を支えるインフラや物流の一切、つまりは「人間らしい社会生活」を支えるものがほぼ完全に失われてしまったのだから、ある意味ほぼすべての企業に影響があって当然ともいえる。ありとあらゆる企業が、復興のために、何らかの貢献をすることができ、実際にしている。


一方、私の仕事、つまり「忙しいオフィスワーカーの仕事を少しでも楽にする」は、そもそも「忙しいオフィスワーカーが存在し、仕事をしていること」を前提にしている。


ところが主な被災地はもちろんのこと、東京都心でも、この一週間はちょっと勝手が違った。鉄道が滞って在宅勤務が推奨されたり、停電懸念で帰宅が早まったり。もちろん停電すればそもそも仕事どころではない。リモートワークと言っても、それはネットワークやサーバーが生きていて、つながることが大前提なのだ。


そうしたさまざまな「前提」があって、初めて、私の仕事の存在意義が見いだせることになる。早い話が、「ネットワークにつながったPCで仕事をする人」がたくさんいなければ、私の仕事なぞ意味がないのだ。


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もちろん、今回の震災からも、学べることはたくさんあった。TwitterやFaceBookの力が(私の)思っていた以上であることもよくわかった。つい数か月前に起きた(そしてまだ終わってはいない)中東・アフリカ諸国の”市民革命”にTwitterやFaceBookが決定的な役割を果たした、という記事は無数に読んだが、それを本当に実感できた。極端な話、コミュニケーションが途絶した集落からでも、一人が携帯電話から140文字を送信することができれば(140バイトを送るのにかかるAir Timeは1秒以内であろう)それが拾われて中央まで伝わる可能性があるのだ。


もちろん、この伝播性は、デマをも伝播させてしまうという危険をはらんでいる。震災のように「悪意を持った敵」がいない状況では悪意のデマはあまり起きないのかもしれないが、内戦状態のように人間が敵と味方に分かれている場合には、その危険はあまりに大きい。
Twitterはもちろん、FaceBookだって、匿名でつまり架空の人物としてユーザー登録することは簡単だ。


したがって結局のところ、「誰が発信しているのか」、つまり発信者個人の属性が決定的に重要となってくる。結局のところ、コミュニケーションを支えるのは、発信者個人の「信頼性」なのだ。


最近、お客様企業から「Know-Who」に関する問い合わせをいただくことが多い。それだけ「個人力」が問われる時代--別の言い方をすれば、これまで「組織力」の陰に覆い隠されていた「個人力」をも活用しなければ組織も生き延びられない時代--が来ているのだろう。


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私なぞが予言するまでもなく、この3.11は日本社会を永久に変えるだろう。
その新しい社会がよりよいところになるよう、私も貢献の道を探っていきたい...と思う。


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とりいそぎ。私の友人たちが、震災情報を海外に伝える英語サイトを、ということで以下のサイトとTwitterアカウントを立ち上げました。海外に知人・友人がいる方、伝播とフォローをよろしくお願いします。


■サイト
http://helpjapan311.blogspot.com/


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http://twitter.com/HelpJapan0311


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