- いつ、誰が、なにを、どうしたのか、の履歴が残らない
- 誰が置いたファイルなのか、さえわからない
- 誰が参照しダウンロードしたかも分からない
- こっそり削除・うっかり削除・うっかり上書きされていても、誰も気づかない可能性が高い
- 利用できるプロパティは「ファイル名」と「最終更新日」くらいだが、ファイル名は個人まかせだし、最終更新日も誰かが開いたときにうっかり「上書き保存」するだけで変わってしまうため、信用できない
- 一方でプロパティの「作成者」はファイルを再利用しても変わっていかないため、最初の作成者の名前がいつまでも残っており、アテにならない
- 文脈と切り離されてファイルが単体で置かれるため、「いつ」「誰が」「どんな目的で」置いたのかが分からず、再利用しにくい
- フォルダ名およびその階層構造自体がプロパティ化してしまうため、階層がどんどん深くなる一方で、ファイルをフォルダから取り出してしまうとプロパティがなくなって迷子になる
- とくに階層が深くなると、事実上検索エンジンでしか探せなくなる。ただし、往々にして同じツリーに入っているファイルはほぼ同じ文字列を含んでいるので、似たようなファイルが何十もヒットしてしまう可能性が高い
- うっかり間違ったフォルダに入れてしまったらもう見つけられない
- ローカルPCのHDDと見え方が同じなので、誰にでも分かりやすい
- ビューの機能がないため、用途やユーザーによって適切なビューを使い分けることができない
- 結果、ひとつの分類体系からしか辿れない
- アクセス権限設定の機能が貧弱で、事実上、ルートフォルダに関係者の書き込み権限を設定する程度。それ以上の細かい設定もやろうと思えばできるが、現実的ではない
- 排他制御(チェックイン/チェックアウト)などの仕組みがない
- 結果的にうっかり上書き・うっかり削除が頻発
- 「出口」がないため、いつか必ず一杯になる
- できるのはフォルダ単位で上限(クオータ)を設定し、フォルダが一杯になったら一部を捨てざるを得なくすることだけ
- しかし上述のようにプロパティがないため、誰が作ったフォルダ/ファイルなのか、すぐに分からなくなる。結果、誰にも捨てられなくなる(「前任者から引き継いだフォルダで、自分は使ったことはないが、かといって私の一存で「捨ててよい」とは言えない」)
- ファイルサーバーは目に見えず、しかも容量は一見「無限大」に思えるため、捨てなくてはという実感がわかない
- 通知機能がないため、リアルタイム性に欠ける
- ファイルサーバーにファイルを置いただけでは相手が気付かないので、結局メールで連絡をしなくてはならない。それなら最初からメールに添付してしまったほうが楽、となりがち
- メールからファイルサーバーへの投稿(収容)はできない
- モバイル全盛時代に、外出先からはアクセスできない、というのも痛い
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