クラウドとは・・・ベンダーの目線、ユーザーの目線

斎藤昌義(さいとう まさのり) 2009-10-22 12:05:34

 皆さんのビジネス・パートナーであるソリューション・ベンダーの営業さんに次のような質問をしてください。 

 「クラウド・コンピューティングって、何ですか?3分で説明してもらえませんか?」 

 もし、彼が、SaaS、PaaS、IaaSの関係をすらすらと説明でき、「その特徴は、次の3つの点です」といって、「仮想化と仮想サーバーの自動運用」、「マルチテナント」、「マルチデバイス」と言うことができれば、まあ、65点といったところでしょう。 

 もちろん、自然科学の世界じゃありませんから、これしかないという定義などありません。だから、説明の仕方は、夫々でしょう。ただ、理路整然、完結明瞭であれば、まあ、合格点の最低ラインは、クリアしていると褒めてあげましょう。 

 しかし、もしこの程度のことも言えないようなら、「顔洗って出直して来い(怒)!」という気持ちを、社会人としての節度を保ちながら、伝えてあげましょう。

  ところで、ここまでで終わってしまえば、減点35点のままです。 

 確かに、自分なりに体系的に整理していること、そして、どう相手に伝えれば、分ってもらえるだろうかという心がけがある。これは、65点に値しますが、肝心のところが抜けている。つまり、こちらの立場への気遣いが足りないということです。

  「私たちの仕事は、どう変わるのですか?

  この疑問への回答が、含まれているのなら、+35点をあげましょう。

  SaaS、PaaS、IaaSの関係、「仮想化と仮想サーバーの自動運用」、「マルチテナント」、「マルチデバイス」といった特徴は、システムの構成要素であり、製品仕様のようなもの。つまり、このサーバーのCPUは、デュアルコアで2ギガヘルツで、メモリーは、8ギガバイト・・・すごい製品ですよ・・・ というようなもので、「だから、何なのよ?」です。

  この程度のことは、ちょっとネットを検索すれば、出てくる知識です。わざわざ、プロ(?)の見解を求めるまでもありません。

  人は、自分の知っていることを相手に話したいものです。しかし、こちらの知りたいことに答えてくれてこそ、こちらの立場に立つということです。よく、「わが社は、お客様の立場に立って・・・」と立派な修飾語をかざしている会社もありますが、「私たちの仕事が、どう変わるのか」に答えを出してくれているでしょうか。ソリューション・ベンダーとは、本来それが仕事なのですから・・・。

  もちろん、皆さん自身も「仕事がどう変わるのだろうか?」を考えていらっしゃるでしょう。しかし、この点については、まだまだ、答えが見えていないことも現実。だから、まずは自分の仮説を立て、いろいろな専門家たちの意見を聞きながら、検証し、整理してゆく。そういう話しができる相手こそ、付き合う価値があるというものです。

  では、クラウドで、仕事がどう変わるのでしょうか。こんな切り口があってもいいかもしれません。

 「今までのオンプレミス(自社所有)とは違う、新しいシステム・イメージの出現」

 1.OSを意識しなくてもいいシステム

 コンピューターですから、OSは、なくなりません。しかし、ユーザーは、OSを意識する必要がなくなります。システム部門は、アプリケーションの仕様や使勝手に傾注できるようになり、OSやインフラに関わるテクニカル・スキルのウェイトは相対的に低くなると考えられます。

 その結果、システム部門もユーザー化することなり、業務プロセスやシステム企画といった、使う側の立場でのスペシャリティが求められるようになると考えられます。

 2.使いたいときに、すぐに必要な構成を用意し、使用できるシステム

 下の図をご覧ください。

 

 通常ならは、必要なシステム・リソースを手に入れて、システムを稼動させるためには、数週間から数ヶ月かかります。それが、数分から数十分でできるようになります

 特にテストや開発のリソースを調達する場合、システム稼動の初期段階などは、大いに重宝するでしょう。

 3.ユーザー規模の増減、システム・キャパシティを意識しなくてもいいシステム

 数分から数十分でシステム資源を調達できるわけですから、将来の使用量を想定した余裕のあるシステム調達は、必要なくなります。また、CPUの処理能力も、負荷が増えれば、自動的に増やしてくれるサービスもあります。しかも、最初の使用料は、一日数十円からでも可能ですから、システム構成を誤るリスクもほとんどありません。

 例えば、Webで販売やキャンペーンを展開する場合、システムにかかる負荷の増減幅が大きく、時期や負荷の量が予測しにくいアプリケーションへの適用には、効果的です。

また、開発については、次のように変わります。

 

運用は、次のように・・・

  

 

まあ、いいことばかりじゃなく、課題もいろいろあるのですが、とりあえずここまで・・・、

 この説明が、絶対とは言いません。ただ、ベンダーの目線ではなく、ユーザーの目線で話しをしてくれるなら、こちらも余計な翻訳を自分でしなくていいわけですから、大いに助かりますよね。 

 さて、皆さんのパートナーからは、どんな答えがかえってくるでしょうか?

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※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。

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