「クラウドで物が売れなくなる」 その証拠

斎藤昌義(さいとう まさのり) 2009-12-16 21:42:54

 リーマンショック以降、"New Normal(新しい標準)"という言葉が、米国のメディアに度々登場しているそうです。この言葉の意味は、たとえ景気が回復しても、以前のNormalには、もどりませんよ・・・ということで、お客さまが物事を考える上での常識が、変わってしまったということを言っているのだそうです。

 景気の低迷で、IT投資を抑制してきた日本の企業にも、この"New Normal"が、常識となりつつあるようです。

 景気が回復し、システムの需要が拡大しても、システムの導入や開発が、今まで同様とはいきません。節約志向が定着した情報システム部門は、もはやかつてのNormalにもどる意思はないようです。

 事実、クラウドが、こんなにも早くITビジネスの第一線に出てくるとは、正直予想していませんでした。この不況に後押しされて、時計の針が、大きく動いたようです。

 情報システム部門の意思決定のメカニズムには、確実に「クラウド」のフィルターが、埋め込まれたようです。

 クラウドでモノが売れなくなると言う話し。こんなことを言うと、またかと言われるかもしれませんが、これには、確かな証拠があるのです。

 世界のサーバー出荷台数は、年間800万台。その内、Google、Yahoo、Amazon、Salesforce などのクラウド各社は、その20%程度、およそ150万台から200万台程度を購入していると言われています。

 これらサーバーは、当然のことではありますが、通常の代理店経由ではありません。また、この出荷台数の相当数が、その他のクラウド・サービス・プロバイダーに出荷されているものと考えられます。

 また、Googleは、創業以来、サーバーを内製しています。その保有台数は、実に300万台。日本の年間出荷台数が、およそ50万台なので、国内需要の6年分を所有している計算になります。その他のクラウド各社も相当数所有していると考えると、たぶんその台数は、年間出荷台数を上回るのではないでしょうか。

 つまりこれだけの膨大な台数が、販売会社を経由せず販売されていること。また、膨大な数のサーバーが、クラウド・サービスに利用されていると考えると、その分、ユーザー企業は、自社のサーバーを使わずクラウドのサーバー・リソースを利用していると考えることができます。

 つまり、ユーザー企業のシステム需要が拡大しても、サーバーを購入するという過去のNormalは通用せず、New Normalが台頭し始めているのです。モノが売れなくなるのも道理です。

 ノークリサーチさんのレポートによると、クラウドの国内市場は、2009年の249億円から、2012年には、2065億円になると予測しています。実に8倍に拡大することになります。

 しかし、この間、お客さまの情報システム予算は、同様に8倍に拡大するでしょうか?そんなことにはならないはずで、今までのシステム購入費用が、クラウドに使われることになるでしょう。

 クラウドでモノが売れなくなるといっても、またまだ・・・なんて、甘い考えは捨てるべきでしょうね。

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 詳しくは、こちらをご覧ください。

※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。

4件のコメント
  • jack

    typo を修正したらその旨を記述するべきでは? (nomal → normal)
    記事の信頼性が問われます

    2009年12月17日

  • ZDNet Japan編集部

    ご指摘ありがとうございました。
    記事中の誤記について訂正をさせていただきました。
    (Nomal → Normal)

    2009年12月17日

  • ノーマル

    NomalではなくNormalだとおもいますが。

    2009年12月17日

  • None

    NomalではなくNormalでは?

    2009年12月17日

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