カラオケ講師にはなりたくない

斎藤昌義(さいとう まさのり) 2011-12-03 09:00:00

研修で講師をしていると、受講者の様子は手に取るようにわかります。つまらなそうな人もいれば、熱心に聞き入りメモを取る人もいる。なかには気持ちよさそうに夢の世界で遊ぶ人もいます。


しかし、それは全て講師の力量。彼らの様子を見ながら、如何に彼らの関心を維持し、講義に集中させるかは、ひとえに講師の技量なのです。受講者の質が低い、学習意欲がないという言訳は、決してしてはならないと思っています。


講師という仕事は、知っていることを語るだけではできません。がんばって作った資料を説明するだけで、役目を果たすことはできません。何を知らせるかも大切ですが、どう知らせるかもしっかりと考えておくべきです。


講義は、受講者との対話です。彼らの様子を見ながら質問を投げかけ、彼らの反応を見ながら伝えるべき言葉を選別しなくてはきなりません。そんなコミュニケーションでなくてはなりません。自分の語りに陶酔し、受講者の顔が見えなくなってしまうようでは、それはカラオケと大差はありません。自己満足には浸れても、受講者の満足を引き出すことはできません。


同じテーマで話すときも、相手が若手であればそのように、ベテランであればこのようにと、話題を膨らましたり縮めたりは当然です。大手顧客を担当する人もいれば、中堅中小が担当の人もいる。それぞれに関心を持ってもらえる話題も提供しなくてはなりません。


企業個別の研修ならば、その会社のことをしっかりと調べておくことは、基本です。何を扱っているか、業績はどうか、経営者はどんな人かは当然として、そのライバル会社はどこなのか、取引先にどんな会社があるのか、この会社や業界に関わるニュースや話題も探しておくべきでしょう。そして何よりも、この会社の、あるいは経営者の、そして受講者の関心はどこにあるのかを想像し、仮説を立てておくことです。


説明する資料は、美しくなくてはなりません。汚い資料を誰が喜ぶでしょうか。自分の伝えたいことを殴り書きにして、体裁をつくろいスペースを埋めるために出来合いのクリップアートを貼り付ける。何の美意識もなく、相手を心地よくさせようという気配りもない。そんなものが、お金をいただく仕事なのでしょうか。


受講者から貴重な時間をお預かりしているという自覚も必要です。その感謝に応えることが、講師の責任です。


講師は、思想を伝えなくてはなりません。解釈を述べるべきです。正確な情報を伝えることは当然として、なぜこうなのか、自分がどう思うかもしっかりと語るべきです。そして、受講者にもそれを考えさせなくてはなりません。


残念ながら、いつもこのようにはゆきません。失敗することはしょっちゅうです。もちろん、よしやったと軽く握り拳・・・たまにはそんなこともあります。そんな自分を素直に観察する目も必要ですね。


だから楽しいのかもしれません。同じテーマの講義であっても、条件が同じことなど絶対にありません。いつまでたっても完璧にはなれない。だからこそ、よぉ~し次はどうしようかと考える。


そして、資料を手直しし、新しい資料をまたつくってしまいます。小ネタを探しに時間が取られ、本来の資料がなかなかできないなんてこともしばしばです。なんとも非効率きわまりない。だから楽しいんですね。


■ コレ一枚シリーズ 「OpenFlow」


今週は、OpenFlowについて、まとめてみました。詳しくはこちらへ。 

■ 日経コンピューター主催[ソリューションビジネス道場]が開講します ■


12月9日と15日の2日間、講師を務めさせていだきます。ITのトレンドやビジネス環境を整理し、これからどのような取り組みが必要かを考えてみようと思います。


また、先週のブログでも紹介させていだきましたが、これからのIT営業に期待される役割や機能は大きく変わってきます。どのようにして、このような時代の変化に対応して行けばいいのかを、その実践ノウハウを交えながら解説させていだきます。


対象者は、これからのソリューション・ビジネスに関わる皆さんです。経営者、技術者、マーケティング、営業などの皆さんにお役に立つように考えています。


なお、コレ一枚シリーズのようなトレンドに関するチャート(百数十枚)もパワーポイントのソフトコピーで差し上げます。是非皆さんの営業活動にご活用ください。


さて、今日のブログのようにうまくゆきますかどうか。自分でハードルを上げてしまいました(笑)


詳しくはこちらをご覧ください。

※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。

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