「何ができるか」ではなく「何をすべきか」を考える ソリューションの本質

斎藤昌義(さいとう まさのり) 2012-03-31 09:30:00

「どうすべきか、手詰まりなんです。情報システムの必要性に疑問をもたれているわけではありません。ただ、なぜこんなに費用がかかるのか、なぜこのシステムが必要なのか・・・これまでにも増して、その説明が求められているんです。我々の存在価値さえ問われている有様です。」


ある情報システム部門長から、こんな悩みを打ち分けられました。


「何ができるのだろうか?」。だれしも考えてしまいます。しかし、それでは、この悩みに応えることはできません。自分たちにできることには誰しも限界があります。その範囲の中で答えを出したとしても、それが本当にお客さまの悩みを解決する最善の策なのかと考えると、必ずしもそうとは云えません。


こう考えてみてはどうでしょう。


「何をすべきだろうか?」と。自分たちにできるかどうかにかかわらず、何をすればこの問題に対処できるかです。


ソリューションと言う言葉の本質は、「何を使うか」あるいは「どのように実現するか」の手段ではありません。「何を解決するか」あるいは「どうなりたいか」のあるべき姿を実現することです。それを実現する最善の策は必ずしも自分たちだけで完結できるとは限りません。


お客さまの求めるソリューションとは、あるべき姿を実現することであり、私達にできることをして欲しいわけではないと言うことです。


「何をすべきだろうか?」この言葉を自分に問いかけてみる。そして、お客さまと一緒になって考えてみる。現状のしがらみや様々な“常識”を排し、あるべき姿を明確にし、そこに至る最善の策を考えてみる。それが、ソリューション・ビジネスの本質ではないかと思っています。


お悩みを聞かせて頂いた情報システム部門長は、自社のシステムの構築や運用に長年関わってこられたベテランです。だからこそ、様々な社内外とのしがらみをもたれている。それは仕方がないことです。だからこそ、しがらみのない外部の目で、それを捉え、解決策を考えることができる。それが私達の役割なのでしょう。


「何ができるか」ではなく「何をすべきか」を考える。それが、お客さまに向き合う私たちの責任です。その自覚が、ソリューション・ビジネスの原点ではないでしょうか。



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1件のコメント
  • FAE

    ある大手通信会社の廊下に「できない理由を考えるより、できる様にする方法を考えよう。」という社内訓が社長の署名入りで掲示されていました。金と人は幾ら使ってもいい。力でねじ伏せろと云わんばかりの迫力で、その会社のカラーを見事に表していました。成功までのプロセスには拘らない。結果良ければ全て良しと云う考え方は、『何をすべきか』と表裏一体となった考え方ではないでしょうか?

    2012年04月20日