これからの営業 = コンサルティング+マーケティング = セールス

斎藤昌義(さいとう まさのり) 2013-02-16 13:00:00

「営業という仕事はいらなくなるでしょうね。書類を届け、納期や調達の調整を行い、クレームやトラブルへの対応に奔走する。クラウドになれば、それらはすべてセルフサービス・ポータルやコールセンターが対応してくれるようになるでしょう。そんなことで、膝を突き合わせて話をしなければならないなんて、お客様にとっては時間の無駄以外の何者でもないと思いますよ。」

最近、こんな話をことあるごとにしているので、IT業界の営業の皆さんかにはひんしゅくを買っています (^^;;

NISTの「クラウドの定義」に「必須の特徴(Essential Characteristics )」という記載があります。その筆頭に、”On-demand Self-service”があります。そこには、次のような説明が添えられています。

「ユーザーは各サービス提供者と直接やり取りすることなく、必要に応じ、自動的に、サーバーの稼働時間やネットワークストレージのようなコンピューティング能力を一方的に設定できる。」

本やモノならば、Amazonや楽天、音楽ならば、iTunes・・・B to Bもまた同様の仕組みが、当たり前になろうとしています。そこに、営業の仕事はありません。

オンプレミスでシステムを構築するニーズがなくなることはないでしょう。しかし、従来のウオーター・フォール型の開発では、コスト的にも、また経営のスピードにも追いつくこともできません。そうなると、スクラムやXPといったアジャイル開発や、パッケージをパラメーター設定だけで使いこなすことは常識になるはずです。また、制度会計や海外展開に必要な業務機能などは、業種に特化したSaaSも有効な選択肢になるはずです。

流通業界では、共同配送はもはや常識となりつつあります。共同配送とは、個別に配送を行ってきた複数の企業が共同で配送し、コスト削減を図る取り組みです。

サーバーやストレージ、ネットワーク機器などのITインフラを構成する設備も同様に考えることができるはずです。みんなで使えば、稼働率は高まり、運用管理に関わる負担も削減されます。

「どれを使っても同じ、しかし、なくてはならないもの」が、コモディティです。

流通業界に置ける「配送」と同様に、ITインフラもまたコモディティと言えるでしょう。また、コミュニケーションやコラボレーション、経費精算や経理処理のような業務もまたコモディティに位置づけられるかもしれません。

こういうものをクラウドでアウトソーシングすることをためらう理由は、少なくなりつつあります。

戦略的な業務はアジャイルでの内製化やパッケージ、あるいは、業種特化型SaaSで対応する。コモディティ化が進むITインフラはIaaSやPaaSなどのクラウド基盤とマネージド・サービスでアウトソーシングする。営業が介在する余地は少なくなりつつあります。

ITビジネスの底流に、こんな流れが生まれています。

しかし、見方を変えれば、これはITベンダーにとって、大きなチャンスかもしれません。

例えば、従来であれば、受託や請負、パッケージの販売など、一時的な売上を積み上げることでビジネスを成り立たせてきました。しかし、クラウドになれば、お客様のご要望で開発したアプリケーション・システムを、アジャイル手法で段階的に開発する。そして、それをベンダーから調達したクラウド基盤上で運用する。また、お客様の内製化を支援し、お客様と共同し、アジャイル手法で、常に新しい機能を提供し、完成度を上げ続ける。そんなサービスが可能になります。

初期の開発費用は請求しません。そして、長期継続的なストック・ビジネスとします。お客様も資産をもつことなく経費化が可能です。また、お客様の内製化を支援しつつアジャイルで開発すれば、お客様のニーズへのスピード対応と初期リスクの低減を両立することができます。

これがもし、オンプレミス+人月単価ビジネスであれば、機器購入金額や単金を買いたたかれ、利益が出るかでないかの仕事をさせられるかもしれません。しかし、上記のようなサービスとして仕立て上げれば、長期安定的な利益の確保につながります。

営業であるあなたは、お客様にこういう提案ができますか。このような提案ができる営業こそが、「これからの営業」です。

ありモノの機器やソフトウェア、サービス、人工をどう売るかを考えるのではなく、お客様の経営や業務の課題、意思決定のメカニズムをしっかりととらえ、どうすればそれを解決できるかを考えること。そして、ITテクノロジーやビジネスのトレンドを理解し、新しいビジネスの仕組みを設計し、作り上げる = コンサルティング+マーケティングの仕事が求められます。

そして、その仕組みを受け入れていだくことによって、結果として、モノも売れ、セールス = 売上につながります。

そんなシナリオをデザインし、プロデュースすることが、「これからの営業」の仕事となるはずです。それは、こんな等式が表現できるでしょう。

これからの営業 = コンサルティング+マーケティング = セールス

「ハードルが高すぎますよ。いまのスキルではとても無理です。」そんな泣き言も聞こえてきそうです。


その通りです。とても大変なことだと思います。そして、それができる人など、今はまだ希少価値と言えるでしょう。だからこそ、いち早くそこにチャレンジ、自らを高めてゆくことができれば、営業としての存在価値は高まります。わくわくする話じゃありませんか。

時代が変われば求められるスキルも変わります。これに適応できなければ淘汰される、適者生存の法則は歴史の必然であり、逃れることはできません。

こういうことができない、やりたくないのなら、それは仕方のないことです。しかし、残念ながらこれからの営業は務まりません。早々と別の仕事を見つけることをお勧めします。

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※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。

3件のコメント
  • さくら

    システムコンサルタントのイケダハヤト版と言う感じ

    2013年02月19日

  • かおなし

    ななし氏のコメント ↑いくらなんでもひどすぎる....
    自分で理解できないものは、すべて幻惑手法で相手は無能では対話の余地もなにもない。
    これでは「こんな営業マンは要らない!」を証明したようなもの....

    2013年02月19日

  • ななし

    むやみやたらにカタカナ用語をちりばめて幻惑させる手法をとるこの筆者が現実には無能であるのはよくわかるな。

    2013年02月19日

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