優秀なエンジニアになりたければブログを書け!

斎藤昌義(さいとう まさのり) 2014-05-03 10:30:00

 「クラウドの時代、優秀なエンジニアになるにはどうすれば良いのでしょうか?」

4月16日に行われたIBM Open Cloud Summitのパネル・ディスカッションでこんな議論が交わされました。

ブログを書くことですよ。

登壇されていたあるエンジニアの発言です。私は、なるほどなぁ、と思いました。実は、この発言に前後して、次のような議論が行われていました。

「これまで、エンジニアは大手IT企業のロードマップを見ながらITのトレンドを見極めてきました。しかし、最近は、そのロードマップが当てにならない。だから自分が様々なコミュニティに関わり、そこで積極的な役割を果たしてゆかなければ、新しい情報は手に入りません。

「自らがコミュニティの一員となり、発信してゆくことで、人のつながりが生まれ、情報もそのつながりを通して手に入れる時代なんです。」

ロードマップ志向からエコシステム志向へと変わっていかなければトレンドを見極めることなどできません。

『ブログの話』は、そんな文脈からの発言でした。

「誰かが正解を示してくれる。それに従っていれば自分のキャリアアップやスキルアップができる。」

それが幻想であることは、今も昔も変わりません。しかし、クラウドの時代になって、情報は氾濫し、流通のスピードもかつてなく高速になりました。その結果、変化のスピードもまた加速し、多様化と複雑さを極めています。本質的な価値観は今も昔も変わりませんが、対処の仕方が大きく変わってきたことは事実です。

ブログを書く、SNSで発信する、イベントを立ち上げて人を集める。そういう積極的な人と人とのつながりを仕掛けることは、すぐにできる時代です。結果、情報が流れる新たな筋道が生まれ、様々な化学反応を誘発して新たな知恵を産み出す切っ掛けが生まれます。トレンドは、こんなエコシステムに関わることから生まれてくるのであり、自らがその主体とならなければその情報をいち早く手に入れることができない時代なのだと言うことなのでしょう。

エンジニアにとって、トレンドを掴むことは自分の能力を磨く上で、不可欠な要件です。その方法が時代共に変わってきたことを彼等の議論から教えていだきました。

 

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ただ、これは、エンジニアに限った話ではありません。営業もまた、同じ状況に置かれています。

ITの世界は、これまでにも増してコモディティ化が加速しています。機能や性能の高速な進化によって、人が必要とする上限を一気に超えてしまい、価格競争に陥ってしまいます。新しいアイデアや製品もまた、ネットの中で瞬く間に広がり、模倣、代替が価格競争を誘発しています。そういう中で営業に求められる能力のひとつとして、これらテクノロジーをいち早く掴み、他社の営業が気付く前に、あるいは、行動に移す前に、お客様の経営価値や事業価値に置き換えて提示できるスピード感のある提案力があげられます。

そのためには、様々な機会を捉えて、テクノロジーやビジネスに関わる自分の考えや知識を発信することです。お客様やビジネスに関わる様々な人と係わる切っ掛けを作り、自らがエコシステムの一員として、トレンドをいち早く手に入れる心がけが必要なのでしょう。

同時にこのような取り組みは、自分の存在を広く知らせることでもあります。そうすれば、『何かあったらあの人に相談しよう』となります。『売り込まずして、ビジネスの切っ掛けを手に入れる』。こんな、楽な営業活動はないかもしれません(笑)。

人脈とはどれだけ人を知っているかではなく、どれだけ人に知られているかだ。」

こんな先達の言葉をご存知の方もいらっしゃると思います。どんなにたくさんの人を知っていても、相手があなたの存在を知らなければ、「あなただれです?」といわれるだけであり、ビジネスの切っ掛けは生まれません。自らの知識や考えを発信することで知られることこそ、人脈作りであり、それは営業力の基本的要素でもあるのです。

「言っていることはわかるが、そんな簡単なコトじゃありませんよ。経験もないし、ノウハウもありません。文章を書くことも苦手ですから・・・」

だったら、

ブログを書くことですよ。

結局は同じ言葉にたどり着きます。まずは、そんなささやかなことから始めてみることです。始めなければ、経験やノウハウを手に入れることはできません。もちろん時間がかかることは覚悟しなくてはなりません。

自分も振り返れば、2007年11月20日からブログを書き始めています。その文章を今改めて読み返してみると、恥ずかしさで赤面します。できれば、地底深く埋めて、歴史から消してしまいたい(笑)心境です。しかし、最初の一歩とは、そんなものなのだろうと思います。

プログ、SNS、イベントなど、私たちは、プライベートなOwned Mediaを駆使するチャンスが与えられています。また、お客様を担当するエンジニアや営業であれば、お客様に掛け合って勉強会を開催してもいいでしょう。社内での勉強会、社外の人たちとの勉強会など、係わりを拡げ、存在を伝える手段はいくらでもあります。自らが主催者にならなくても、そういう機会に積極的に参加し、自らの存在を伝えてゆく切っ掛けを作ることから始めることもできるはずです。

本を読むこと、ネットの情報を調べること、これらもまた情報を手に入れる方法であることに変わりはありません。しかし、活きた情報は、こちらから積極的に発信し、その反応を知ることで手に入れることができます。そして、その反応に自らも反応することで、知識は膨らみ、情報を手に入れることの感性が磨かれるのでしょう。

『ブログを書く』とは、そんな考え方のひとつの象徴です。いずれの手段を使うにしろ、エコシステム志向を持ち、自らが発信することで情報を手に入れる。今はそんな時代なのだろうと思います。

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※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。

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