電波はいったいだれのモノ

opensource 2005-08-10 20:47:58

 無認可周波数帯は、規制に準拠したデバイスを利用する限りにおいては、だれが使用してもよいと考えられている。

 だがもしも、あなたの家の大家さんが、無認可周波数帯へのアクセスを販売するつもりだから、勝手に使用するなと言ってきたらどうだろう。

 これは、いずれ法廷で白黒つけなければならない問題だ。CNETのDeclan McCullaghが報じたところでは、ボストンのローガン空港が、新興企業Advanced Wireless Groupと結んだWiFiの独占的有料使用に関する契約を保護するために、Continental Airのラウンジで利用されてきた無料のWiFiホットスポットに異議を唱えているという。

 同空港を所有するMassportは、Continentalに対し、同航空会社の無線が警察およびセキュリティ機関の使用する周波数帯に影響を及ぼしていると主張する書簡を送った。しかしこれはまったくのでたらめで、その証拠に、Massportが利用する有料サービスでも同じ帯域が使われている。

 ここで提起されるほんとうの問題とは、不動産所有者がみずからの所有地を行き交う無線信号を管理するのは、はたして妥当か否かということだ。Continentalは、連邦通信委員会(FCC)にこの件について公式に苦情を申し立てたが、一方のMassportはFCCには法的な裁量権はないとし、Continentalに適用している賃貸契約では、事前の申請なしに同空港のコミュニケーションシステムに変更を加えることを禁じていると反論している。

 今回のケースは、さらなる波紋を呼ぶだろう。というのも、Massportが「販売」しようとしたのは、ローガン空港における無認可周波数帯の使用権だけではないからだ。以下の文章は、スポーツ選手のマネジメントなどを手がけるIMGの1部門と、Electronic Media Systems(どういった企業の傘下にいるのか、本稿執筆時点では確認できなかった)というグループが設立したジョイントベンチャーAWGの文書から引用したものである。

Massportは早晩、同様のWiFiサービスを同社の全所有施設に拡大的に導入していくはずだ。USS Constitution MarinaやEast Boston Waterfront、South Boston Complexの一部であるBoston World Trade Centerなどが、サービス拡大の対象となる。

 …これって合法なのか? だが、そう遠くない将来、私営の集合住宅や商業施設に「WiFi禁止」という文字が躍るようになることは想像に難くない。そして不動産の所有者は、そうしたサービスを「販売」する「権利」を販売し始めるのだろう。Massportがまさにこれを実行したわけだが。

 このようにして、放埒な不動産所有者は通信法に抗っている。Massportのような例は、今後も現れるだろう。早いところ、だれかが裁判を起こしてくれないだろうか。そうすれば、オープンソースのコミュニケーションは人々の権利で、政府が管理していくものなのか、それとも、局所的な契約に基づき、不動産オーナーが自由にできる所有物なのかが、はっきりする。

(Dana Blankenhorn)

※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。

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