エリック・シュミットはグーグルに必要か

opensource 2005-10-07 15:44:09

 このところ、先日提携を発表したGoogleとSun Microsystemsについて記事を書いているが、本ブログでもこれにひとこと物申そう。

 ニュースリリースを丁寧に読み込んでみたのだが、ほぅだとかへぇだとか思わせるような提携の詳細は、まったく出てこない。「Open Office」についてもMicrosoftとの対決についても、きれいさっぱり抜け落ちている。ただ、GoogleのEric Schmidtセンセイとその以前の雇用者であるSunのScott McNealyが、笑いながら互いのポケットに手を突っ込んでいる写真が掲載されているばかりだった。

 これも何かを意味するのかもしれないが、そもそもわたしたち記者は、彼らが重大な発表をするというから会見に足を運んだのである。そんなもの、どこにもなかったわけだが。

 Schmidtセンセイ率いるGoogleには、これまでもいくどかこんな風に失望させられてきた。

  • News.Comの記者に個人情報をGoogle検索されたからといって、そんなに過剰に反応する必要があるのだろうか(ありがたいことにこの騒動はすでに収拾したが)。

  • 自社が運営するブログサービス「Blogger」、ひいきするのもほどほどにしてもらいたいものだ。

  • 中国へのこびへつらいがひどい。

 ちなみに、Schmidtセンセイはこんな肖像画をみずからのウェブサイトに載せている。この画像は、元々はWall Street Journalに掲載されたものだ。

 いやつまり、わたしが言いたいのは、「邪悪なことはしない」というGoogleの社是だけではダメだということである。オープンソースビジネスモデルの中核にあるべき価値、すなわち信頼性こそが重要なのだとわたしは思う。

 何の摩擦もない世の中なら、どんなことだって起こりえる。MicrosoftであろうとYahooであろうと、打倒できる。もちろん、Googleでさえ打ち負かされる。

 オープンソースの世界では、人々はそれはもうおそろしい速さで、急転直下の勢いで、賢くなってきている。ウソだと思うのなら、Yahooの前CEOであるTim Koogleに聞いてみるとよい。今のGoogleに何より必要なのは、信頼性と透明性についてほんとうに理解している指導者だ。

 わたしやZDNetが虚偽の情報を発信した場合、読者は離れていくだろうし、またそれが当たり前だ。だが、巨大な企業が同じことをしても、それは企業ならではの戦略だととらえられ、それほど大騒ぎにはならない。

 しかしながらオープンソースの世界においては、だれもが情報源なのだ。わたしもZDNetも、そしてSchmidtセンセイも、情報の発信源だと言える。ここで通用するのは唯一、信頼性だ。そして透明性を保つことが、信頼性の堅持につながるのである。

 Schmidtセンセイ、わたしたちはみなジャーナリストであることを忘れてはいけませんよ。

(Dana Blankenhorn)

※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。

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