その登場以来、「Microsoft Office」に含まれる製品の数は順調に増えていった。
チャート図作成ソフトウェア「Visio」やスケジュール作成ソフトウェア「Project」など、現在のOfficeには15個の製品がリストアップされている。
一方の「OpenOffice」は、いまだにごく基本的な構成だ。ワードプロセッサとスプレッドシート、プレゼンテーション、ドローイング、シンプルなデータベース、それに数学プログラムしか種類がない。
2007年9月の記事で、いずれはOpenOfficeにもバンドルされると伝えたIBMの「Lotus Symphony」オープンソース版も、まだ同社のウェブサイトからしかダウンロードできない。
OpenOfficeが多様化しないのはなぜだろう?
いや、多様化の道を進んでいることは進んでいるのである。
APIやアプリケーションフレームワークをはじめ、OpenOfficeに関連するプロジェクトは山のように存在しているのだ。
先日も、Microsoft Projectに対抗するオープンソースプロジェクト管理アプリケーション「OpenProj」のプレスリリースを受け取った。IBMのエンジニアの協力を得て、Symphonyとの連係が確立したのだという。
これを聞いて、昔のロックソングを思い出した。1本の線路に2つの列車が乗っかっている、1つはオレ、もう1つはオレのダチ――そんな歌詞だった。
市場からの「本物の愛」を勝ち得たいなら、「2つの列車」は1つになり、より大きな存在になる必要がある。さもなければ、駅に取り残されることになるだろう。
(Dana Blankenhorn)
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