「幻滅期」迎えるSOA--ガートナーが先進テクノロジのハイプ・サイクルを発表

soa 2005-09-05 20:35:42

 Gartnerが、「Hype Cycle for Emerging Technologies 2005(先進テクノロジのハイプ・サイクル:2005年)」を発表した。このレポートには、カーボンナノチューブ、ポッドキャスト、メッシュネットワークなどの、今までにない変わった技術だけでなく、SOAやとWebサービスについても詳しく(とても詳しく)採り上げられている。

 「ハイプ・サイクル」というのは、Gartnerが数年前から作成しているもので、新しく登場したテクノロジーがたどるライフサイクルを図示・解説したものだ。そのライフサイクルは大まかに説明すると次のようになる(下に書いたのは私の解釈であって、Gartnerの原文ではない):

1) 新しいテクノロジーが登場し、それなしにはだれも生活していけない、今すぐ買わないと救いようのない出遅れ組になるという誇大広告に影響されて、ユーザーは、われさきにと新しいテクノロジーを採用する。

2) 次の段階になると、ベンダーは「その次を行く偉大なテクノロジ?」に移行する。これこそが最新の流行だといううたい文句に乗せられて大金をはたき、前のバージョンのテクノロジーを買ったユーザーは怒る。

3) 最後の段階では、そのテクノロジーが、少しずつではあるが着実にその居場所を見つけ、最初に予測されたほどではないにしても、何らかの利点をユーザーにもたらし始めたことが認められる。この段階に入ると、そのテクノロジーは「レガシー」として扱われる。

 SOAとWebサービスは、今、1番目と2番目の、Gartnerのハイプ・サイクルで言う、「幻滅期」にさしかかっているようだ。

 ただし、Gartnerは、SOAとその関連テクノロジーにかなりの思い入れがあるようだ。Gartnerで研究担当副社長を務めるDavid Cearlyは、SOA、Webサービス、XBRL(Extensible Business Reporting Language)、ビジネスプロセスプラットフォーム(business process platform:BPP)からなる次世代アーキテクチャが、「IT業界の歴史の中で、1番目のハードウェア時代と2番目のソフトウェア時代に続く、3番目の時代を築く」とまで言っている。

 現在のSOAとWebサービスに関するGartnerの考え方は以下の通りだ:

SOA:「現在、SOAに対して失望の気運が見られるようだが、Gartnerとしては、SOAに対するサポートをこれからも成長し、これから10年以内に同テクノロジーが成熟するものと期待している。長期的に見てSOAがビジネスの形態を大きく変える力を持っていると、当社では信じている」

Webサービスを利用可能なビジネスモデル:「多くの企業では、Webサービスで何ができるかをまだ模索中である。Webサービスを利用したビジネスモデルがビジネスの変貌にどのような影響を及ぼすかについて、結論を出すのは時期尚早だ。さらに標準技術が成熟して、理解しやすい事例が出揃うのを待つしかないと、われわれは考えている」

XBRL:XBRLは、あらゆる種類の財務情報を交換するための標準仕様である。この技術は先ごろ、ハイプ・サイクルに登場した。「財務会計ソフトウェアのベンダーはすでにXBRLを取り入れている。財務情報の透明化や法規制などのプレッシャーを受けて、XBRLの存在感はますます増していくだろう。だがここ1年間、XBRLの勢いが後退しているのも事実だ。その最も大きな要因は、XBRLによるレポーティングを義務付ける予定の連邦預金保険機構(FDIC)と英国の金融監督庁(FSA)が推進するプロジェクトが遅れていることにある」

BPP:ビジネスプロセスプラットフォームは、SOAの設計原理を使用し、メタデータとモデルで構成される。BPPはまださほど普及していない。しかし、Gartnerは、「コンポジットアプリケーションを使ってコアアプリケーションのプラットフォームを拡張するBPPは、カスタマイズアプリケーションやカスタム開発に取って代わる存在となる」と予測している。

(Joe McKendrick)

※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。

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