オラクル?シーベルへの対抗手段としてのSOA

soa 2005-09-20 18:56:35

 OracleによるSiebelの買収など、エンタープライズ向けソフトウェアの業界では企業統合が進んでいる。この動きは、大きなSOAプロジェクトにとって、格好の刺激剤になるかもしれない。

 ZDNetでブログを書いている同僚のDana Blankenhornは、アグレッシブな買収戦略によって、「Oracleは今やMicrosoft化してしまった」と述べる。「ここ数年Oracleは、大規模データベースソフトウェア分野ばかりでなく、アプリケーション分野にも進出し、市場の占有に巨費を投じている。Microsoftが、自社アプリケーションに関わるニッチ企業の技術をWindowsに追加していくことで、彼らを囲い込みかつ拡張して(飲み込みかつ貪り食って、と表現する向きもある)きたのと同様に、Oracleも同分野で事業を営む新興企業を、実質的にみずから平らげつつある」(Blankenhorn)

 これに対し、RedMonkのJames Governorは、最新のMonkChipsへの投稿で、「OracleがSiebelを買収したことを、SOAプロジェクトの正当化に利用したらどうか?」という思慮深い提案をしている。

 つまり、この買収によってOracleがエンタープライズ市場を独占してしまうことになるが、それに対抗して、特定のベンダーに偏らないミドルウェアを導入してバランスを取ろうとする動きを促進するかもしれないということだ。今回の買収で、OracleはERPとデータベースの分野をがっちりと手中に収めることになった。同社の戦力には、Siebel、PeopleSoft、自社ブランドのOracleアプリケーション群があるほか、データベースの領域では圧倒的なシェアを持つ。これらのソリューションを利用する顧客は、SOAガバナンスを組織化して、Oracleに主導権を奪われないようにしなければならない、というのがGovernorの主張だ。

 JBOWS(Just a Bunch of Web Services、「たくさんのWebサービスの寄せ集め」)の段階を卒業して、さらに次のレベルに成長したいと望む企業であれば、SOAガバナンスは誰もが取り組むべき問題だ。だが、技術費用をめぐってたくさんの優先事項が競い合っており、企業幹部の強力な後ろ盾があるものも多い。

 Governorは、エンタープライズ向け製品の統合は、長期的なSOA戦略を真剣に考え始めるためのきっかけになるかもしれないと述べる。「SOAは製品ではない。SOAはITガバナンスを実践する方法であり、事業のためのITを簡略化するために、IT運営を簡略化するためのものだ。成功しているSOAプロジェクトの多くでは、選択するベンダーをいかに正当化するかという作業が伴った。企業の中心部分で基準を設定することが重要なのだ。」(Governer)

 Oracleだけいじめるのはよそう。エンタープライズ向けのソフトウェア製品群の市場を手中に収めたがっているソフトウェアインフラの巨大企業は他にもある。こう見てくると、SOAの究極の夢は、どのベンダーにも独占されない、自由な世界を築くことだと言えよう。

(Joe McKendrick)

※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。

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