SOAのROIはテキトーに計算しておけばよい!?

soa 2007-09-18 18:54:40

 投資利益率(ROI)を好んで計算しようなどという人種は、会計士くらいのものだろう。ビジネスに関する複雑な公式から大量に情報を抜き出す作業は、苦痛以外のなにものでもない。特に、経済的メリットが今ひとつはっきりしないSOAにおいては、ROIを計算して結果を出したという企業が極端に少ないのもうなずける話だ。そんな中、大手クライアントのためにSOAプロジェクトのROI分析を何度も手がけてきたある専門家は、「細かな数字は気にするな」と言い放つ。

 SOAのROIを計算するときは、基本ラインを押さえることに重きを置いて、詳細な数字は無視すればよいという。

 BEA SystemsのEd Kourany氏は、「BEAWorld」でこう語った。SOAの潜在的なROIの分析は、一銭単位まで正確に行う必要はなく、「だいたいの数字」が出せればよい。

 ROIの計算は複雑な作業だ。だがKourany氏は、「大半の企業にとって、ROIを計算する複雑な反復作業は不可欠なものではない」と話している。

 SOAには、ビジネスの最適化、ビジネスのアジリティ向上、ビジネス革新の実現という3つの価値を生み出す可能性があると、Kourany氏は説明している。同氏が見てきたSOA導入事例の中で、おそらく最も大きな成功を収めたケースでは、製品などを市場に流通させるまでの時間が大幅に短縮されたという。例えば欧州のある自動車メーカーは、SOAの採用により製品サイクル期間を5%短縮でき、その結果、年間350万ドルのコスト削減まで実現した。そのほか、同氏のクライアントであるPrudentialは、顧客サービスポータルを立ち上げることでコールセンターの負担を軽減し、年間2000万ドル以上を節約できるようになった。

 SOAの将来的な価値を測るには、なによりもまず企業の現在のコストと状態を把握し、基本にするラインを確定することだと、Kourany氏はアドバイスしている。「自分が今どの地点にいるのかを知らなければならない」(Kourany氏)

 これには、SOAに関する取り組みのさまざまな側面がどれだけのものを生み出しているのかを示す、パフォーマンスモデルの作成も含まれる。こうして粒度を高めていけば、企業の意志決定者は、期待通りの効果を発揮できないプログラムを「微調整」することが可能になる。「パフォーマンスモデルの作成は、進捗状況の基準になるばかりでなく、遅滞状況をチェックする基準にもなりえる」と、Kourany氏は述べている。「取り組みの進み具合を明らかにする」このモデルがあれば、企業は「おおまかな」計算さえできていればよいというわけだ。

(Joe McKendrick)

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