IT製品は省エネにどう貢献できるのか?

若井 直樹(Naoki Wakai) 2008-03-15 19:24:28

 フィリピンへの外資誘致の障害の一つが電気料金の高さといわれる。日本貿易振興機構(ジェトロ)の投資コスト比較調査(06年11月)によると、フィリピン・マニラの業務用電気料金は1KW時当たり0.1米ドルで、インドネシア・ジャカルタの0.05米ドル、タイ・バンコクの0.046〜0.047米ドル、ベトナム・ハノイとホーチミンの0.049〜0.056米ドルと比べて高い。米国商工会議所(AMCHAM)のフォーブス会長は先ごろ、01年に電力産業改革法(共和国法第9136号)が施行されたものの、電気料金は一向に下がらないと批判。「このままでは外国企業はタイやベトナムなどほかの東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国に移転するだろう。米国企業も例外ではない」と苦言を呈した。

 13日木曜日、アヤラ・ファンデーションの主催でベンチャー・キャピタリストが今年度の投資対象企業をどのように見ているのかを、Narraベンチャーキャピタル(NarraVC)のトップであるPaco Sandejas氏を招いて討論が行われた。NarraVCはシリコンバレーにあるTallwoodVCのアフィリエートで半導体産業を核としてハイテク産業に投資をしている。Paco氏の話によれば、シリコンバレーの投資動向を見ると、バブル期直前の水準まで回復し堅調であるという。IT企業への投資は、大きな伸びは示していないものの堅調に推移している。なかでも「Green」、すわち「環境に優しい」技術、たとえばオルターナティブ・エナジーを生み出す技術や、IT分野では少消費電力をテーマとした技術が注目されている。ガートナーグループの分析によると、2010年には、データセンターの設備費を電気コストが上回るという。

 さてフィリピンの現実に目を向けてみよう。すでに冒頭で述べたようにASEAN諸国のなかでも非常に電気料金の高いのが特徴だ。ちなみに私が住んでいるコンドミニアムは、40〜だが、月の電気料金はおよそ2400ペソ(日本円で約6200円)である。エアコンは1日平均2.5時間使用し、ガスは禁止されているので料理は電気コンロ、またお湯がでるシャワーを使用している。夕食は、ほぼ毎日自炊している。電気料金だけをみると、日本で生活しているのとあまり変わらないかもしれない。しかし、給与水準から考えればべらぼうに高いといえるだろう。しかも、モールへ行けばガンガンにエアコンを回しており、電気料金をもっとも必要とする家電の一つであるエアコン使用を節約するために、多くの人がモールへ出かけているのが現実だ。

 企業向けの電気料金を下げることを、検討するだけでなく電気を消費しないプロダクトを、積極的に推奨し政府が先頭を切って導入、模範を示すべきだろう。IT 産業では何が期待できるだろうか。

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