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日本企業:フィリピンから撤退する企業と投資を拡大する企業

若井 直樹(Naoki Wakai)

2009-02-25 09:47



先日、ジェトロのマニラ事務所にお邪魔する機会があった。「日本企業の様子はどうですか?」と尋ねてみたところ、「撤退に伴う諸問題のコンサルティング案件が、昨年の10月以来増加し続けててんてこ舞い」という答えが返ってきた。「フィリピンへの進出マニュアルはあるけれど、撤退マニュアルはないもので、、、」という。日本企業が撤退する場合に、一番問題になるのが、労務関連だ。

フィリピン政府は、雇用と収入(ワーカーの)確保のために、解雇やワークシェアリングをしないように日本企業に申し入れてきたが、さすがに超大型のクライシスとあって、フィリピン政府もワークシェアリングやコストカットをやむなしとしたようだが、日本企業へのこの危機よるコストカット圧力はことのほか大きいようだ。

報道によれば、昨年の10月から海外(台湾や中東を中心に)で就労するフィリピン人5,400人を含む、少なくとも39,000人がレイオフなどで職を失っている。アロヨ政権は、130,000人以上の雇用を第1次産業分野で確保する動きを見せているが、はたして現実的な回答となるだろうか?

この国の政府は、いったいどのように舵取りをするのか不明だと、多くの人が指摘している。韓国政府は再び情報技術分野に力点を置いた政策で、この国際金融危機を乗り切る政策を打ち出しているようだが、さてフィリピン政府に具体的な施策はあるのだろうか?さまざまな媒体や民間団体では「BPO」に期待を寄せているようであるが、はたしてそれだけで中長期的な成長を促進することになるだろうか?もっと大胆な施策がいるはずだ。自ら新たな産業を興すくらいの計画が必要なのではないだろうか?もちろんそれに伴ってインフラの整備が必要だ、

IBONというシンクタンクの調査によれば、10人中9人のフィリピン人がこの6か月最悪の生活状況におかれるだろうと認識しており、たった4.6%のフィリピン人だけが、政府はうまくこの危機をのりきるだろうとしている。政府はこの現実をしっかり受け止めるべきだろう。

一方で、日本の製造業を顧客としている現地企業もそのあおりを受け大幅な人員削減を強いられている。現地の日本企業に対し、IT関連製品の販売/サポートを生業にしている企業などは、軒並み半数以上の人員削減を強いられているようだ。日本企業に限らず米国企業においても、IT プロジェクトはほとんど凍結されている。その一方で、東芝はラグナ州にSSD製造拠点を設置拡大することを決めている。

「危機」のさなかでも、将来に向かって成長する分野は必ずある。すでにIT関連製品の中にはこの半年で製造原価が30%削減されているものもある。まさにリセッションとは、しっかりと将来成長可能性ある分野を見極め、淘汰されるものは削り落し、投資重点分野を絞り込むことが大切だ。

※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。

2件のコメント

LongtailBear
「BPO」ではなく「BOP」では?
細かいようですが、意味が全く通らなくなるので指摘させていただきました。
2009-02-26
am
失礼します。下の文章が気になったものでして...

>韓国政府再び情報技術分野に力点を置いた政策で、

>この危機を紀子るどうろうとしている。
2009-02-25

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