ファイルサーバー2.0の世界へようこそ

吉田健一(Kenichi Yoshida) 2007-01-04 18:13:38

 あけましておめでとうございます。2007年は、Enterprise2.0激動の年。タイムリーに最新情報をお届けできるように頑張っていきたい。

 2007年展望では「GDriveに代表されるオンラインストレージサービスがEnterprise2.0の潮の目になる」と書いたが、今日はそのオンラインストレージサービスについてもう少し深堀してみよう。Googleからサービス提供が噂されているGDriveはあくまで噂。そこで、オンラインストレージサービスで最も先進的だと話題のOmnidriveを紹介しつつ、2.0の世界を覗き見してみよう。

■ファイルサーバー2.0の尖兵Omnidrive

 Omnidriveはオーストラリア発のベンチャー企業。昨年11月にパブリックβがはじまったばかりの新興オンラインストレージサービスだ。しかし、そのユーザーインターフェースとテクノロジーは他の類似サービスを圧倒している。Omnidriveは他の2.0サービスと同様に、Web上でファイルを扱うWebインターフェースを持っている。

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 いわばWeb上のWindowsのエクスプローラーである。「2.0」の名に恥じないよう、Ajaxを活用してファイルのドラッグ&ドロップ移動や右クリックメニューによるコピー&ペーストができるのは当然だが、それに加えて「2.0」ならではの機能を幾つか備えている。

 1つは、ファイルの公開機能だ。公開には「Share」と「Pulblish」の2段階ある。「Share」とは、特定のOmnidriveユーザーと共有する機能である。IDを指定したユーザーの共有フォルダに公開される。「Publish」はOmnidriveユーザー以外のインターネット上にファイルを公開する機能である。「Publish」により、ファイルごとにユニークなURLが振られインターネット上に公開される。例えば、重いファイルをメールでファイルを送らずにURLをやり取りするときに便利である。

 2つ目の特徴はインターネットサイトと連動した「Liveフォルダ」機能である。これは、RSSでフィードされるコンテンツをあたかもそのフォルダに入っているかのように取り扱える機能だ。flickr上の写真や、Blog等をフォルダー上に管理できるわけだ。

■エクスプローラー2.0

 しかし、これだけでは、「クライアントでできることがWebでもできるようになった」にすぎない。Webがいくら進化しても、クライアントの操作性にはかなわない。Ajaxでゴリゴリ作りこんでもできるのはクライアントの「出来損ない」にすぎない。Omnidriveのすごさは、クライアントとWebを有機的にシームレスに連携させ、新しいエクスペリエンスを生み出しているところにある。Omnidriveにはクライアントインターフェースがある。クライアントを入れると、あたかも外付け記憶装置のような感覚でOmnidriveを使うことができるようになる。

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 この画面を見て欲しい。ローカルのハードディスクや外付け記憶装置とならんで、Omnidiriveがマウントされている。このOmnidriveをクリックすると、

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 というように、エクスプローラーと一体化した外部記憶装置としてOmnidiriveを利用できるのだ。ドラッグ&ドロップによるファイルの登録・削除や、ファイルをクリックして直接編集・更新したりと、Webでは絶対に実現できないクライアントのユーザビリティが実現できる。更に、オフラインで利用しつつ、後でWebインターフェースとシンクロナイズ(同期)を取るレプリカ機能もある。

 また、図のようにエクスプローラー上のどのファイルに対しても右クリックメニューで、Omnidriveの操作が可能である。

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 例えばあるファイルをインターネット上で公開したくなったら右クリックで「Publish」してしまえば完了。ユニークなURLが振られ、後は自由にメールで連絡することができる。クライアントを何の気なしに操作している中に自然とWebの世界が入ってくる、これが「ファイルサーバー2.0」の姿かもしれない。

■クライアントとWebの融合

 Web2.0というとWebインターフェースを思い浮かべがちであるが、Omnidriveは本当のユーザーエクスペリエンスを追及していくと「クライアントとWebの融合」へと行き着くことを示唆していると痛感する。

 思い返せば、iTuneもPicasaもクライアントとWebが融合した世界だ。ファイル管理の世界における、iTuneやPicasaは誰が握るのか。非常に楽しみな分野である。

吉田健一@リアルコム

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