ひとり情シスの課題解決を支えるITインフラのあるべき姿とは?

情報システム部門という組織が確立されていない中堅・中小企業では、本業をこなしながらITシステムの管理/運用の作業を一人で担う“ひとり情シス”がいることが多い。日々の業務をより円滑に行う上では、効率的なシステムの運用は必須命題だといえる。社内システムが混乱する状況において様々なビジネス課題を解決したひとり情シスの取り組みを紹介するとともに、ひとり情シスとして成長するヒントを探る。

入社直後、突然のひとり情シス就任

 東京都・豊島区に本社を置くオアシスライフスタイルグループは、水環境ソリューションや台湾発お茶専門カフェ「春水堂」、ワークウェアスーツなどの事業を手掛ける企業グループだ。「MAKE VALUE CHANGE LIFE 世界一やりたいことができる会社」という経営ビジョンに基づき、「衣・食・住」に関わる事業を幅広く展開している。

 躍進を続ける同グループには、早急な解決が求められるビジネス課題も存在していた。グループ各社の業務を支える社内のITインフラの問題だ。

 2013年10月に入社した、経営戦略室 システム戦略グループの二宮 友和氏は「オンプレミスとクラウドが混在する環境があって、各種の業務システムが個別最適化されていました。また、ファイルサーバの容量が逼迫していたり、経費精算システムの不具合が発生するなど社内のシステムは混乱していることに入社後1週間ほどで気づきました。自分が何とかしなければという危機感が強かったです」と振り返る。

 入社当時、同グループの様々な業務を担うシステム部門の担当者は一人、いわゆる「ひとり情シス」という体制だった。二宮氏は、当時の情シスをフォローしたいと入社したものの、入社直後に前任者から突然引き継いだ形でひとり情シスとなり、山積する課題解決に挑むことになった。

 ひとり情シスの多くが、本業に関わる現場部門での業務をこなしながら、ITシステムの管理/運用の作業を担っている。二宮氏も同様、多くの業務を兼任しながら社内システムの改善に着手しようと試みた。

 しかし、実際には「『家のネットがつながらない』『コピー機がよく詰まる」といった社内ユーザーの様々なお悩みを聞く“よろず相談所”になっていました。約半年間は、ほぼ全部業務時間でその対応に追われていました」と語る。自身がICTユーザー企業、SIerを経て入社してきたことから、「今までとは違う新しい世界があり、デジタルデバイド(情報格差)を感じました」(二宮氏)

 そこから二宮氏は、インフラ環境の運用、経費精算システムの開発、ユーザーの悩み相談、担当業務をこなす日々を過ごすことになる。一人で全ての課題解決に取り組むには、かなりのプレッシャーやストレスがかかるものだ。しかし、二宮氏は前職で150台以上のサーバを運用管理したという過去の経験もあり、それほど強く負担に感じてはいなかった。また、システム管理のアウトソーシングは考えず、しばらくは一人でもやっていけると感じていたという。

リスクを伴う経費精算システムの再構築から着手

 二宮氏がまず最優先させたのが、事業活動への影響が大きかった「経費精算システムの再構築」だった。「Microsoft Access」をベースとした旧システムでは、合計金額が合わなかったり、帳票の印刷時に一部のデータが切れてしまうという問題があった。二宮氏は、前職自体に経験を積んでいたデータベースソフト「FileMaker」を採用した新経費精算システムを構築した。

 柔軟性が高いFileMakerの特徴を活かして、不具合が発生するとすぐに改善を行うという方式でシステムを自身で作りこんでいった。その結果、激務が続く実務担当者へのヒアリングが難しい状況の中、テストを含めて約1年かけてシステムを全面移行した。

 「一般に繁忙となる月次処理のサイクルには、1週間ほどのインターバルがあります。しかし、旧システム利用時の経理部門ではわずか3時間ほどしかバッファがありませんでした。新システムに移行したことで、余裕を持たせることができ、業務サイクルの正常化や負荷軽減を図ることができました」(二宮氏)

 人事給与システムの開発に携わった経験がある二宮氏だが、前職時代の先輩に相談しながら進めていった。相談できる環境があったことが想定通りのスケジュールで取り組めた要因として挙げている。

サポートの内容を一番理解していたデルとサーバ環境を刷新

 経費精算システム開発と並行して実施されていたのが、もう一つ大きな課題となっていた「サーバ基盤の刷新」だ。同社ではWindows Serverベースの2台のファイルサーバを運用していたが、1TBの保存可能容量に対して既に900GBが使用されていて容量が逼迫していた。また、性能低下やフリーズなどのトラブルも発生して、その処理能力にも不安を感じていた。

 さらに既存ベンダーの保守対応にも不満を抱いていた。「サーバの再起動に関して保守サポートセンターに問い合わせた際、こちらの質問に対して十分なサポートが得られませんでした」(二宮氏)

 二宮氏は、新しいベンダーと手を組むことを決意。そこで選ばれたのがデルだった。その決め手となったのが、コストや品質、信頼性、サポート体制の手厚さだったという。「自社の要件をデルのインサイドセールスに立てたところ、松・竹・梅の選択肢を提示してもらいました。また、私が求めているサポートの内容を一番理解していたのがデルでした」と選定理由を語る。

 サイジングやキャパシティ管理、デモセンターでの検証などをデルと進め、約1年かけてサーバ環境を刷新した。2017年1月から本番稼働している新サーバ基盤では「Dell EMC PowerEdge」3台を採用し、「Microsoft Hyper-V」による仮想環境と「Active Directory」サーバとして活用している。

 さらに「Dell ProDeploy for Enterprise」や「Dell プロサポートプラス」などの手厚い支援や「Support Assist」によるリモート監視などを利用することで、システムの運用負荷をかなり軽減できたという。

 システム運用の負荷が軽減したことで、二宮氏は新しいシステムの開発などの業務にも時間を充てられるようになった。「週5~6時間だったものが、ほぼ毎日できるようになって7倍以上に増えました。落ち着いて情シス業務に取り込めるようになりました」と導入効果を実感しているという。

ひとり情シスとして業務を行う上で心掛けていること

 システムの刷新には、コストを重視する経営層や利便性を求めるユーザーなど関係者との社内調整がネックとなることが多い。しかし、二宮氏は「決裁権にも影響力がある監査部門を味方に付けることで経営層を納得させました。また、システム利用に関するユーザーの問い合わせには、懇切丁寧に対応することを心掛けました」と語る。

 システム刷新による効果を踏まえ、二宮氏は「これからは店舗会計システムや新規業務システム開発など、事業の成長やユーザーの業務効率化につながるサービスを作り上げていきたい」との抱負を述べた。

 自身の知識や経験を活かし、社内に山積みだったビジネス課題を解決してきた二宮氏は、何でもできる「スーパー情シス」といえる存在だ。ひとり情シスとして業務を行う上で心掛けていることは何だろうか。

 「日々の業務時間の中で、システムについて深く考える時間を持つことが大事だと思います。また、セミナーや勉強会に積極的に参加して情報収集などに努めて、引き出しを増やすことも重要です。さらに技術関連だけにとどまらず、より視野を広くして現場でのユーザーを観察して気づきを得ることも大切です」(二宮氏)

 また、情シスに向いていない人のタイプとして「自己中心的に物事を考える人」を挙げる。二宮氏は「システムを使うのは、自分ではなく現場のユーザーです。相手の気持ちや思いやりが欠けている人は情シスには向かないでしょう。ユーザーの気持ちを理解して、彼らの話を傾聴できる姿勢が大事です」と語る。

 現在のIT環境はビジネスに直結するからこそ、ひとり情シスにはフットワークの軽さが求められるだろう。「最初はやれる範囲での取り組みになるかもしれませんが、苦手なことにも取り組んでより多くの場数を踏むことが重要です」と二宮氏は説く。その言葉に日々の業務を着実に進めるヒントがあることだろう。

 ひとり情シスが自身の業務を円滑に進めるためには、その手助けをするパートナーの選定が重要な鍵を握る。二宮氏は、自社との最適なパートナーとしてデルを選び、課題解決に見事に成功した。日々の業務に悩みを抱えているひとり情シスの方はぜひ参考にしてみてはいかがだろうか。

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