Intelligent Transformationがもたらす社会

データセンターのモダナイズで実現する
インテリジェントなビジネス環境とは
第1回では、レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ(以下、LES)が描く「Intelligent Transformation」の構想や、日本のICTトレンドなどについて話を伺った。LESとニュータニックス・ジャパン合同会社(以下、Nutanix)が警鐘を鳴らしているように、企業のIT人材不足と旧来のアーキテクチャーが、改めて大きな経営課題になるとの認識が広がっている。制約の厳しい経営環境下で、いかにしてクラウドシフトを図り、デジタルトランスフォーメーション(DX)に備えるべきなのか。システムの中枢ともいえるデータセンターをモダナイズしようと、ハイパーコンバージドインフラ(HCI)におけるハードウェアとソフトウェアのNo.1ベンダーであるNutanixとレノボが取り組みを強化している。本稿では、LES 代表取締役社長のジョン・ロボトム氏と、ニュータニックス・ジャパン 社長の町田栄作氏が、両社が組むことで届けられる価値について実例を交えて紹介する。

Nutanix+Lenovoの
提供価値に期待が高まる

HCIが必要とされている背景について、改めて教えてください。

ロボトム氏 人工知能(AI)やデータの活用を前提にしたビジネスが当たり前の時代に突入しつつありますが、データセンターの多くはニーズに対応した環境を準備できていないのが実態です。レノボではデータセンターの「Intelligent Transformation」に貢献することをビジョンに掲げており、その実現において重要なカギを握るのがレノボのハイパフォーマンスなハードウェアとHCIソフトウェアです。2つが融合したインフラストラクチャーによって「データセンターのモダナイズ」を図るべきなのです。

町田氏 複雑化したオンプレミスシステム、特定ベンダーのロックイン、そしてユーザー企業における深刻なIT人材不足など、数多くの課題が日本企業にはあります。厳しい制約の中でクラウドシフトを実現し、新しいビジネスへの柔軟な対応力と、利用と所有のバランスが必要という意見で私たちは一致しています。


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町田氏 HCIを創始したNutanixは、創業10周年を迎えました。この間、ソフトウェア産業史において稀な成長軌道をたどってきました。1980年以降に上場した世界のソフトウェア企業は1100社に上りますが、現在までに売上高が10億ドルに達したのは45社に過ぎません。そのうちの1社がNutanixであり、昨年度は15億ドルを記録しています。こうした事実からも、新しいクラウド時代のITインフラのあり方およびNutanixに対する期待の大きさが伺えます。

Nutanixとレノボのタッグについて教えてください。
市場からはどのように受け止められているのでしょうか。

町田氏 NutanixはNo.1のHCIソフトウェアベンダーです。複数の調査会社においてリーダーに位置付けられるなど、客観的な裏付けもございます。Nutanixの成長にはハードウェアのパートナーとの協業が不可欠です。x86プラットフォームの信頼性調査でNo.1、性能面においても多数のベンチマークで世界記録を持つNo.1のハードウェアプロバイダーであるレノボとの協業は、非常に重要です。

ニュータニックス・ジャパン合同会社 社長 町田 栄作 氏
ニュータニックス・ジャパン合同会社
社長
町田 栄作 氏

 No.1同士である私たちの取り組みが、データセンターのモダナイズに取り組むお客様から評価されていることは、数字からも見て取れます。レノボとのグローバルでのビジネスは、直近で前年比2倍以上の成長を記録しており、これはNutanixパートナーの中で最高の成長率です。

 また、レノボはサーバー本体だけでなく周辺のソリューションを幅広くカバーしているため、あらゆる場面で協業可能なことも特長です。顧客主体の協業ができる関係でもあります。

唯一無二の協力関係で
顧客主体の安心とソリューションを届ける

「唯一無二」の関係がもたらす価値について、詳しく教えてください。

ロボトム氏 レノボの製品ラインナップ、そして全てパートナー経由のデリバリー形態が、外部からの影響を受けない顧客主体の意志決定を可能にしています。

レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ 代表取締役社長 ジョン・ロボトム 氏
レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ
代表取締役社長
ジョン・ロボトム 氏

町田氏 お客さまに幅広い選択肢を提供できるため、Nutanixとしては非常にありがたい存在です。

ロボトム氏 あらゆるワークロードの検証を共同で行い、ホワイトペーパーにまとめていますので、SAP HANAといった次世代ERPや開発環境などの移行もスムーズです。

 それから、万一の際にお客さまやパートナーを包括的に支えるプロフェッショナル・サービスも好評です。HCIは統合された利便性の反面、問題発生時に対応しきれるのか不安を持つお客さまもいらっしゃいますが、止めてはならないミッションクリティカルなワークロードでも不安なく採用していただいています。

機能面でも特長があるのでしょうか。

ロボトム氏 管理ツールの「Nutanix Prism」と「Lenovo XClarity」、どちらを使っても統合的に管理できるようになっています。

高い信頼性が必要なワークロードで
採用されるNutanix+Lenovo

両社がモダナイズに貢献してきた事例をご紹介いただけますか。

ロボトム氏 導入事例のうち、一部をご紹介しましょう。いずれも高い信頼性が求められるワークロードにおいて、Nutanix+Lenovoによる仮想化基盤を構築しています。

 慶応義塾大学病院様では、かねてから部門ごとに必要なシステムを仮想化によって構築してきました。仮想化基盤の老朽化やリソース不足に対応する新たな基盤の導入が必要となり、Nutanixと「Lenovo ThinkAgile HX3310」を採用していただきました。その結果、設置スペースを約2分の1に圧縮しつつリソースの大幅な増強を実現し、さらにスモールスタートが可能なため初期導入コストの適正化も図ることができました。

 同じく医療機関の事例である東京都立松沢病院様では、オンプレミスサーバーで稼働する総合人事システムをHCIへ集約することで、病院運営の効率化を目指しました。そこで、将来への対応力も評価してNutanixと「Lenovo ThinkAgile HX5520」が一体化したHCI環境を整備することになりました。結果としては、サーバー運用の負荷を大幅に軽減させるとともにパフォーマンスを向上させ、さらに物理的なスペースも6ラックから2ラックへと削減できました。

町田氏 業務の要であるERPの環境としても、Nutanix+Lenovoが選ばれています。日本を代表する氷菓メーカーの赤城乳業様では、ミッションクリティカルなSAP ERPを含む17のシステムを10台の物理サーバーで運用していましたが、電源の不具合などの信頼性問題、そしてパフォーマンスの問題を抱え、トランザクションが急増する夏期には夜間処理が終わらないこともありました。

ロボトム氏 そこでNutanixと「Lenovo ThinkAgile HX」に置き換え、複数ノードを単一の共有仮想基盤に統合しました。その結果、約30%の価格性能比を実現し、Nutanix Prism、Lenovo XClarityなどの強力な管理ツールで、作業負荷を劇的に削減することができました。

 この際、最難関だと思われたSAP ERPの移行も、わずか1週間で終えることができました。

町田氏 同社では、Lenovo ThinkAgileクラスターに仮想デスクトップインフラストラクチャー(VDI)を採用することも視野に入れています。VDI の採用は、従来3ヶ月かかっていた導入を1週間程度とスピード感を持った導入を可能にする HCI で最も伸びているユースケースです。VDI に加えて DaaS の採用は、在宅勤務やテレワークなどの柔軟なワークスタイルを支える世界的な流れにもなっています。さらに、ビジネスクリティカルなワークロードを維持するためのエンジニアリングを、Nutanix+Lenovoが協調して世界規模で提供しています。

Intelligent Transformationに向かう
旅のパートナーに

両社のビジネスは今後、どのように展開していくのでしょうか。

町田氏 Nutanix は、HCI によるデータセンターのモダナイゼーションが、今後、急速に進むだろうと見ています。そのときレノボが重要なパートナーであることは、言うまでもありません。

ロボトム氏 経済産業省が発表したDXレポートで指摘されている「2025年の崖」を前に、限られたリソースでのクラウドシフトを後押しし、モダナイズに貢献していくつもりですが、より導入のハードルを下げる取り組みの一つとして、サブスクリプション・モデルでの提供にも着手しました。

最後に日本市場のみなさんにメッセージをお願いします。

ロボトム氏 Intelligent Transformationへの旅を、協力だけでなく一緒にドライブしていくパートナーがNutanixとLESです。データセンターのモダナイズによって日本が変わっていくことが、私たちのモチベーションになっています。

町田氏 私たちはディスラプターです。「創造的破壊」ですから、壊すだけではなく、利用者にとっての新しい価値を創造してゆく使命があります。そのベースとなるのが、クラウドの利用とオンプレミスの所有のバランスをシンプルに実現することだと考えています。特に日本で受け入れられるためには、マーケットの成長が欠かせません。幅広い企業に価値を享受していただけるよう、今後もLES社とともに市場を大きくしていきます。

提供:レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ株式会社
[PR]企画・制作 朝日インタラクティブ株式会社 営業部  掲載内容有効期限:2020年5月31日
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