講演レポート:働き方改革を実践するソフトバンクC&Sが考える「3年後のワークスタイル」

7月20〜21日に都内で開催された「SoftBank World 2017」のセッションに、ソフトバンク コマース&サービス株式会社 仮想化クラウド販売推進室の大塚正之氏が登壇。「3年後のワークスタイルを いま、この手に 〜デジタルワークスペースってなんだ?〜」と題して講演を行った。


ソフトバンクC&Sが抱えていた「働き方」の課題

 長時間労働の是正や多様な人材の活用などを背景として、多くの企業が働き方改革に取り組むようになった。ソフトバンク コマース&サービス株式会社(以下、ソフトバンクC&S)もそうした企業の1社だ。現在、「IT活用して生産性を向上させ、楽しく働ける会社」を目指し、さまざまな取り組みを進めている。だが、「ほんの数年前までは、働き方に関してさまざまな課題を抱えていたのです」と、大塚氏は話す。


ソフトバンク コマース&サービス株式会社
ICT事業本部 MD本部
プラットフォーム販売推進統括部
仮想化クラウド販売推進室
大塚正之氏

 ソフトバンクC&Sは、ソフトバンクの創業事業であるICT流通事業を35年にわたって展開してきたIT企業の老舗だ。そうした歴史と伝統は、ときに社員の働き方にも歪みとなって表れていたという。

 例えば、営業と内勤がチームとなり、顧客の依頼は何でも担当者が受けるという「顧客担当制」がある。顧客にとっては価値が高い体制だが、業務の忙しさに偏りがでたり、業務が属人化しやすかったりといった課題があり、特に女性が多い内勤では育児や出産との兼ね合いを難しくしていた。

 「そんな中で取り組んだのが3つの働き方改革です。1つは、いつでもどこでも情報にアクセスできるようにする『ホワイトワークスタイル』、2つめは、単純業務をアウトソーシングする『BPO』、3つめは働き方の多様化に対応する『在宅勤務』です」(大塚氏)

 大塚氏は、同社がこうした取り組みで得た知見やノウハウは、さまざまな企業の働き方改革でも生きるはずと話す。

「働き方改革」で推進した3つの取り組み

 1つめのホワイトワークスタイルでは、全社員のPCを仮想PC化し、どこからでもPCやスマートデバイスを使ってリモートアクセスできる環境を整えた。これは、仮想デスクトップをクラウドから利用するDaaSと呼ばれる仕組みを使ったものだ。同時に、様々な業務フローの「電子化」を進めたことで、社内にいなくてもDaaS環境で社外からの対応が可能になった。大塚氏はその効果として「外出、移動時のスキマ時間を活用して、平均して1日あたり1時間を創出。残業時間を減らしながらも、訪問件数を伸ばすことができました」と説明する。

 2つめのBPOは、コア業務ではない単純作業を外部にアウトソーシングだ。DaaS環境を活用しながら、セキュリティを担保しつつ、設備運営コストを削減した。定型業務コストが20%削減されたほか、社内には、作業量を可視化する意識が芽生え、業務分担の見直しを進めることでさらに効率が良くなるという効果も見られたという。

 3つめの在宅勤務は、2013年から取り組み始めた施策だ。同社は、女性が多い職場のため、育休中でも通常勤務と同じように働くことができる環境を整えるのが狙いだ。トライアルとして在宅勤務の希望者を募り、自宅からDaaS環境で仕事をしてもらった。その後、要望を聞きながらツールの整備やガイドライン作成を進め、2015年から本稼働を開始。現在130名が在宅勤務、さらにトライアルは200名を超える規模で行っている状況だ。

図: 働き方改革の3つの取り組み
図: 働き方改革の3つの取り組み

2020年に向けて望まれるITシステムの構成要素とは

提供:ソフトバンク コマース&サービス株式会社
[PR]企画・制作 朝日インタラクティブ株式会社 営業部  掲載内容有効期限:2017年9月30日
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