ソフトバンクC&Sの事例に学ぶ、働き方改革の勘所

2017年6月23日、東京都内でZDNet Japan × TechRepublic Japan ワークスタイルセミナー「ビジネス加速を最優先に追求するワークスタイル変革〜新たな仕組みを展望し、いま着手することを考える」が開催された。ソフトバンク コマース&サービスのセッション「ソフトバンクC&S流 働き方改革のご紹介」と題された講演をレポートする。

「働き方改革」を進めた3つの取り組み

 2014年にソフトバンクの流通事業を担っていたコマース&サービス部門が分社化して設立されたソフトバンク コマース&サービス(ソフトバンクC&S)は、社内の働き方改革にも積極的で、「Smart & Fun! ITでスマートに楽しく!」をモットーに、IT活用をした生産性の向上と楽しく働ける会社を目指して、さまざまな取り組みを行ってきた。

大内仁氏 ソフトバンクC&S
業務推進本部 本部長
大内仁氏

 仕事における喜びと楽しみを享受できる職場づくりとしては、有給取得奨励日の設定や、スーパーフレックス、ノー残業デー、プレミアムフライデーなどがある。そのなかでも、2013年から継続して取り組んでいるのが「働き方改革」だ。具体的には、いつでもどこでも情報にアクセスできる「ホワイトワークスタイル」、単純業務のアウトソーシングとしての「BPO」、働き方改革の多様化に対応するための「在宅勤務」の3つに取り組んできた。


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 取り組みを紹介したソフトバンクC&Sの業務推進本部本部長、大内仁氏はこう話す。

 「2013年から取り組みに着手し、少しづつ対象者や適用範囲を広げていきました。その結果、2016年までの実績で、販管費率低減、業務工数30%減、残業削減20%などを実現することができました」

 1つめのホワイトワークスタイルは、全社員向けに仮想PC(DaaS環境)とマルチデバイス環境を整備するというものだ。ITインフラの整備とともに、定型業務の整理や業務フロー改革も進めた。いつでもどこでも働けるようになったことで、訪問件数は倍以上に増加。日報作成のための帰社が不要になり、残業時間も20%減った。外出・移動の有効活用で1日1時間程度の時間創出にもつながった。

 また、2つめのBPOは、全国のBPO拠点に定型業務をアウトソーシングし、社員はコア事業に集中するための施策だ。青海、福岡、沖縄の各センターと、中国大連、威海のセンターを活用し、DaaS環境でセキュリティを確保しながら、設備運営コストの削減にも取り組んだ。この結果、定形業務コストは20%減少できた。また、社内でも、作業量と可視化の意識づけが進み、業務分担の見直しが効率化することにもつながったという。

 さらに、3つめの在宅勤務は、社員の働き方を大きく変革する取り組みとなった。

在宅勤務を成功させるポイントは

 在宅勤務に取り組んだ背景の1つは、女性育児比率が増加し、時短勤務が拡大したことだ。オフィス勤務の場合、育児中の稼働率は通常勤務と比べて6割の水準にまで落ち込む。そこで、在宅勤務を実施することで稼働率を改善できないかと考えたという。

 「在宅勤務に向けた準備として、業務体制を見直しました。それまでは営業と内勤が1チームで顧客を担当する体制で、きめ細かい対応ができるようにしていました。ただ、こうした顧客担当制では、こうした実績がよいチームほど忙しくなるなど、業務量にばらつきがあり、個人に依存する面が強くなります。そこで、依頼内容に応じて業務を専門グループで分担する業務グループ制に移行しました。業務量を平準化し、全体最適をはかったのです」

 DaaS(Desktop as a Service)環境の整備やBPOに取り組んだ経験も生きた。2014年に開始したトライアルでは、DaaS専用端末と専用のスマートフォンを配布し、各自のインターネット回線を利用しながら、特定の業務を振り分けて行った。具体的には、最初に取り組んだ業務支援グループのうち、見積もりチームと受注チームそれぞれが事務所出勤者と在宅勤務者を混成するかたちでチームを編成。在宅勤務中でも、オフィスにいるのと同じようなスタイルで働くことができるようにした。

 トライアルの結果、時短勤務中に6割程度だった稼働率は8割にまで上昇。参加者からも「慣れたら集中でき快適」「通勤時間の分、長く働ける」「余裕ができ家庭や子供にいい影響がでる」といった声が聞かれた。一方で「ちょっとしたコミュニケーションに不安」「チーム所属の感覚が薄くなる」「光熱費がかさむ」といった不満も聞かれた。

 そこで本稼働時には、光熱費に関する定額補助金の新設やガイドラインの配布、コミュニケーションやグループワークのツール開発などに取り組んだ。2年の取り組みのなかでトライアルに参加した社員は200名を超え、そのうち130名が本稼働に入っているところだ。


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 最後に、大内氏は「今後は、対象者や評価制度などを充実させ、さらに働きやすい環境を目指していきます」と話し、講演を締めくくった。

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