HMD

用語の解説

HMDとは

(ヘッドマウントディスプレイ,)
HMDとは、表示装置(ディスプレイ)の一種で、両眼に多いかぶせるように装着して大画面や立体画像などを演出するディスプレイの総称である。
HMDの多くはゴーグルやヘルメットの形状をしている。 ディスプレイを頭部(head)に乗せ(mount)、左右の目で別々なディスプレイを見せる。 HMDには大きく分けて2つの用途がある。 ひとつは物理的空間を必要とせずに超大画面の映像体験ができるディスプレイとしての用途であり、もうひとつは視覚効果による3次元空間の演出である。 大画面ディスプレイ効果としては、左右のディスプレイは同じ画像を表示するが、それぞれ微妙な角度がついており、この角度が視差を利用して遠近法を操作し(実際は目のすぐ前にある小さなディスプレイを)数メートル向こうに存在するかのように錯覚させている。 これによって眼前いっぱいに広がるスクリーンを「近さ」ではなく「大きさ」のためと認識されるようになっている。 このタイプのHMDは、ソニーやオリンパスがテレビに接続して利用できる製品を発売したこともあったが、現在はほとんどの製品が販売を終了している。 3次元空間を演出するためのHMDは、左右のディスプレイにそれぞれ別の画像を表示させる。 二つの画像はそれぞれ角度や色相が異なっており、遠近感の操作によって、その対象物が目前に立体物として存在しているかのような視覚効果を演出している。 頭を回すと画面も連動して流れるような効果も出すことができる。 HMDはバーチャルリアリティ(VR)の視覚部門を実現する装置として長らく注目を集めている。 ウェアラブルコンピュータのひとつとして、センサーつきのグローブと連動させたり(仮想3D物体に触れることもできるようになる)する研究開発が進められている。 なお、1995年には、任天堂がヘッドマウント式ディスプレイを採用した家庭用ゲーム機「バーチャルボーイ」を発売している。 机上において覗き込む方式なので厳密に言えば「ヘッドマウント」とはいえないが、覗き込むと赤色単色の3D空間が繰り広げられるバーチャルなマシンだった。 ちなみにバーチャルボーイを開発した人物が横井軍平である。

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