アステル

用語の解説

アステルとは

(ASTEL)
アステルとは、PHSサービスを提供するグループの名称である。
主に各地域の電力会社系列の通信事業者を母体とし、1995年10月にサービスを開始。 当初は関東、関西、四国でのみ営業し、翌1996年3月から他の地域でも営業を開始した。 地域各社は電力会社やJRなどの連合をバックとして設立され、デンソー、ユニデン、シャープ、NEC、ミヨシ、松下通信工業(現パナソニックモバイルコミュニケーションズ)、東芝、三洋、日立、日本無線、三菱電気などが資本参加していた。 通常、NTTドコモやDDIポケットのPHSでは基地局間接続にNTTのISDN回線を用いているのに対し、アステルグループでは、地域によってNTTの回線を利用したり独自網を利用したりと、料金体系やローミングなどにおいて他のキャリアとは違っていた。 PHS市場には三番手として参入し、音質が良い、価格が安いなどといった特色を持っていたが、NTTドコモやDDIポケットに対してユーザー獲得競争で後れをとり、利用者はPHSの3事業者の中で最も少なかった。 こうした中、1998年にPHSサービス自体が苦境に陥るようになると、アステルの経営も次第に悪化していった。 九州で2003年11月、北海道で2004年3月、北陸で2004年5月に既にサービスを停止。 関西では2004年4月、中部と中国では2004年5月に新規受け付けを停止しており、近い将来は利用できなくなる。 かくして、2004年に相互のローミングは停止され、アステルの全国ネットワークは崩壊することとなった。 また、アステル沖縄は加入者数も比較的好調だったが、全国サービスが崩壊したのに伴い2005年1月に設立されたウィルコム沖縄に事業を譲渡し、ウィルコムの電話網で営業を続けることとなった。 なお、関西エリアでアステルブランドのPHS事業を展開しているケイ・オプティコムは、PHSを使ったデータ通信専用サービス「eo64エア」は継続してサービスを提供することになっている。 また、関東エリアでアステルPHS事業を展開する鷹山は、2004年度第1四半期にPHSを使った定額データ通信サービスを提供する予定だったが、採算が合わないことなどを理由にサービスを断念することを発表した。

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