コンテンツデリバリ

用語の解説

コンテンツデリバリとは

(コンテンツデリバリ)

 インターネットに公開するコンテンツのコピーを地理的に分散させ、接続してきたユーザーをもっとも「近い」コピーにアクセスさせる技術。

回線の増強といった物理的なインフラ拡張とは別のアプローチでネットワークの混雑を解決できるため、設備投資に悩むコンテンツプロバイダを中心に注目されている。

 分散されるコピーは、「エッジ(ネットワークの端)」と呼ばれるキャッシュサーバに置かれる。 エッジサーバは通常世界中のISPに設置されるが、その数が多ければ多いほど、多数のユーザーに対するネットワーク的な距離を縮めることができる。 コンテンツデリバリが最終的に目指す目標は、どのユーザーも自分が契約しているISPにつなぎさえすれば世界中のコンテンツを取得できることである。

 コンテンツデリバリの中核になるのは、接続ユーザーにとってどのエッジが最短で、かつ効率的かを決定し、コンテンツを実際に配信する技術である。 これは、グローバルレベルでサーバを負荷分散する技術だが、アカマイは「FreeFlow」、デジタルアイランドは「Footprint」という独自技術を有し、それに基づいてサービスを提供している。 配信されるコンテンツも、テキストや画像といった静的なものだけでなく、最近では各種ストリーミングメディアの配信にも対応している。 さらに、自社ネットワークを持つデジタルアイランドは、データベーストランザクションを利用したコンテンツの配信もサポートする。

 コンテンツデリバリは、米国に引続き、国内でも徐々にサービスが開始されている。 現在のところはデジタルアイランドやアデロが中心だが、クロス・ワンなど国内企業の参入もある。 また、キャッシュサーバ大手のインクトゥミや、グローバルでサーバを負荷分散する製品群を持つF5といった企業もコンテンツデリバリ市場に参入し、裏方としてIDC事業者を支えている。

用語解説出典   powered by. アスキーデジタル用語辞典

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